肝臓におけるインスリン作用不全がII型糖尿病発症の真の原因か?
Project/Area Number |
11877028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
蛯名 洋介 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (00112227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 智之 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (50304556)
岸 和弘 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助教授 (70284320)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 糖尿病 / 肝臓 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
従来まではII型糖尿病の成因は主に骨格筋と脂肪組織でのインスリン作用不全があり、それを補うために膵β細胞からの過剰インスリン分泌、更にそれが長く続くと膵β細胞の疲弊によりインスリン分泌不全が起こり、最終的にはII型糖尿病になると考えられていた。しかし、申請者らの結果は、従来からのII型糖尿病成因の仮説は再検討される必要があり、肝におけるインスリン作用不全が糖尿病発症に重要であると考えられる。申請者らは以前インスリンレセプターチロシンキナーゼのATP結合部位である1030番目のLysをMetにcDNA上で変換し、チロシンキナーゼ活性のないインスリンレセプターcDNAを作製した。この変異レセプターを培養細胞で発現させることにより、インスリンレセプターチロシンキナーゼはインスリンの作用発現に必須であること、またこの変異レセプターはdominant negativeに働き、正常なインスリンレセプターの機能も阻害することを明らかにした(PNAS,1987.Ebina et al.)。肝臓でのみ発現するプロモーター下流にチロシンキナーゼ活性のないインスリンレセプターを結合し、トランスジェニックマウスの手法を用いて、肝臓でのみインスリン作用不全が起こるマウスを作製し、糖尿病になるか否かを検討することにより、II型糖尿病発症には肝臓が重要な役割を果たしていることを明らかにする事を目的に研究を始めた。肝臓でのみ変異インスリンレセプターを発現させるため、serum amyloid P geneプロモーターの下流にチロシンキナーゼ活性のないインスリンレセプターcDNAを結合させ組み換えDNAを作製し、現在トランスジェニックマウスを確立中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)