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¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
インプリンティング領域内における多型現象を法医学的に応用するべく検討した。染色体11p15.5におけるIGF2(父性アレル発現)ならびにH19(母性アレル発現)遺伝子内の塩基置換に基づく既知RFLP多型について,まず基本となるデータを得るために,岩手県集団の頻度調査および親子鑑定事例での遺伝様式を調べた。IGF2多型を報告にあるPCR-RFLP法に代えてPCR-SSCP法で調べたところ,簡単かつ確実な判定が可能となった(RFLP法による判定は時に誤判定を伴う)。一方,H19多型については,報告されているPCR-RFLP法が有効であった。それぞれの対立遺伝子頻度は報告されている数値と似ていたものの,期待値と観察値に若干の差が見られ,サンプル数を増やして追加・検討している。親子30例において遺伝的矛盾は全く見られなかった。 各々の多型の塩基配列に基づき、メチル化シトシン部位を推測してプライマーを合成した。DNAをbisulfite処理してmethylation specific PCR(MSP)を試みたが,両多型領域の特異的増幅は困難であった。これは,メチル化シトシン部位を特定するsequencingをすることで適切なプライマーデザインが可能となると考えられる。末消血中の両遺伝子の発現状態をmRNAのRT-PCRにより確認することと併せて,今後も研究を進める予定である。
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