腸管粘膜内IL-7レセプター腸性細胞を標的とした新しい慢性大腸炎治療法の開発
Project/Area Number |
11877094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
日比 紀文 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50129623)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 守 慶応がんセンター, 診療部長(研究職)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | IL-7 / IL-7レセプター / 腸管免疫 / トランスジェニックマウス / サイトカイン / 炎症性腸疾患 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
本研究は、我々が独自に見いだした粘膜局所におけるIL-7を介した免疫調節機構およびIL-7レセプター陽性活性化CD4陽性腸管粘膜内リンパ球による炎症惹起機構の考え方を導入することにより、腸管局所免疫機構の特殊性を利用した炎症性腸疾患の新しい治療法を開発しようとする試みであった。我々はIL-7が腸管上皮にても発現し、腸管粘膜内T細胞の増殖を調節する機構の存在を初めて明らかとし(J Clin Invest95:2945,1995)、さらに、ヒト炎症性腸疾患におけるIL-7産生障害による活性化CD4陽性粘膜内T細胞のアポトーシス障害を証明した(J Immunol、in press,2000)。本研究では、これらの結果を受けて、IL-7トランスジェニックマウスを作製し大腸炎の発症とその炎症へのCD4陽性粘膜内T細胞の関与を初めて明らかとした(J Exp Med 187:389,1998)(Proc Natl Acad Sci,USA,96:7451,1999)。IL-7トランスジェニックマウスを用いた実験結果は局所のIL-7およびIL-7レセプター発現異常が正常の粘膜免疫応答を破綻させ、炎症を引き起こす可能性を示唆させた。更に、我々は慢性大腸炎を自然発症するTCRαノックアウトマウスにおいて粘膜IL-7機構の異常が認められ、TCRα-/-XIL-7R-/-のダブルノックアウトにおいて慢性大腸炎の発症が抑制されるより、局所のIL-7およびIL-7R発現異常が慢性腸管粘膜炎症を引き起こすことを証明した。また、炎症から発癌の新たな経路の解明に向け、IL-7トランスジェニック/p53-/-マウスを作製中である。我々は今回の研究の成果を基に、概に、IL-7レセプター陽性の活性化粘膜内T細胞を標的細胞とし、IL-7発現調節、即ちレコンビナントIL-7の投与、抗IL-7レセプター中和抗体の投与、植物毒素サポリントキシン結合IL-7およびジフテリアトキシン結合IL-7(DAB389IL-7)の開発と投与により、IL-7トランスジェニックマウス、TCRαノックアウトマウスにおける慢性大腸炎に対する治療効果を検討し、潰瘍性大腸炎に対する新しい治療方法を計画しており、炎症性腸疾患治療、さらに慢性炎症から大腸癌発癌に対する治療に新しい道が開けると期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)