薬剤アレルギーの遺伝子診断とその臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
11877142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
片山 一朗 長崎大学, 医学部, 教授 (80191980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹中 基 長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (30281207)
田中 洋一 長崎大学, 医学部, 助教授 (20231417)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 薬疹 / 化学物質アレルギー / 遺伝子診断 / ウイルス / サイトカイン / ケモカイン / 好酸球 / IL5 / Th1 / Th2 / ウイルス感染症 |
Research Abstract |
現在アレルギー性疾患としてアトピーアレルギー、化学物質アレルギー、薬物アレルギーなどの患者が増加し、大きな社会問題となっている。遺伝子診断を用いた原因物質の同定法は従来のリンパ球刺激試験が1週間の時間を要したのに比し、1日という短時間で結果を得られること、アレルギーのタイプが決定できること、GVH型薬疹などの重篤な薬剤アレルギーに迅速に対応できること、その検体の安定性より、離島などの遠隔地からの診断の依頼に対応できることなどの大きな利点が望める。また患者皮膚を使った貼付試験、スクラッチ試験は、それ自体が患者を感作する危険性があり、試験施行時に副作用の見られる場合もあり、本法を用いることにより、迅速、正確、安全にアレルギー原因物質の同定が可能と考えられる。昨年度は先ず当科の薬疹患者における病型分類を行い、339例において原因薬剤を特定出来、ウイルス感染症と鑑別の困難な紅斑丘疹型及び麻疹型薬疹で薬剤が原因と確定出来た場合、組織中に好酸球の浸潤を伴うことが多い事を見いだした。 本年度はこの結果を踏まえ、抗原特異的なリンパ球幼若反応の陽性者を対象として末梢血リンパ球よりmRNAを抽出し、RT-PCR法によりTh1型の反応としてIL2、IFNγを、Th2型の反応としてIL4、IL5などのサイトカインのmRNAの発現を検討した。薬疹患者では薬剤刺激5時間後頃よりIL5の特異的な発現が見られ、薬剤アレルギーの早期診断に遺伝子レベルでの解析が応用できうると考えられた。更に複数のサイトカイン、ケモカイン及び、そのレセプターの経時的な発現プロフィールを多数例で解析するためDNAチップを用いた解析を開始した。本研究を推進することにより薬剤アレルギーの診断に新しい局面を拓くことが可能と考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)