10テスラ近傍の超高磁場MRIの臨床利用に関する可能性と意義に関する実験的研究
Project/Area Number |
11877147
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
池平 博夫 放射線医学総合研究所, 高度診断機能研究ステーション, 研究員 (50150313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須原 哲也 放射線医学総合研究所, 高度診断機能研究ステーション, 研究員 (90216490)
大須賀 敏明 千葉大学, 理学部, 助手 (80223816)
棚田 修二 放射線医学総合研究所, 高度診断機能研究ステーション, 研究員 (40116950)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | NMR / 超高磁場 / fMRI / スペクトロスコピー / 多核種 / 安全性 |
Research Abstract |
1.超高磁場MRIの医学的意義 現状の1.5Teslaから3、4Teslaの装置に比較して、10Tesla近傍の超高磁場MRIが医学的に有効と判断される理由は、現在稼働中の7,8Teslaの状況等から考えると以下の通りである。即ち、最も大きな理由は、スピン強度が磁場に比例するので、弱いスピンでも非常に強い信号が得られる。例えば、1.5Tでプロトンで出来ている画像撮影技術がそのまま、4Tではリン、8T以上では炭素で出来る可能性がある。次に、化学シフトが大きくなることによって、スペクトルを利用した画像処理や、高速撮影が非常にやりやすくなる。このことは、炭素その他の多核種NMRの有効利用が可能になると言うことを意味している。さらに、プロトン画像ではスピン強度が大きくなるので、非常に小さなもののイメージング(NMR顕微鏡)が可能になる。すべて、拡散画像、fMRIなどT_2^*強調画像のS/Nが大きくなる。多量子解析などのS/Nの向上も期待される 2.超高磁場MRIの技術的可能性 現在、金属材料技術研究所では既に40Tのハイブリッドマグネットが稼動しており、次世代の高性能マグネットの大きなテーマとして大型の10Tesla以上の磁場強度のマグネット開発が可能な段階にある。この様な10Teslaを越える大型磁石の開発は金属材料技術研究所が世界で唯一の技術を有している。また、臨床医学研究の点からも、既にアメリカのミネソタ大学で7Teslaの人体用装置が、オハイオ大学では8Teslaの装置が臨床研究段階にあり、低磁場の装置では考えられないような高空間分解能の人体のMR画像を発表しているが、この様に、8Teslaでも臨床応用が問題なく行われていることから、10Teslaでも特に大きな医学的障害は無いと考えられる。また、10Teslaを越える磁場では、炭素の化学シフトを利用したダイナミックなイメージングなど、多核種NMRの応用が特に期待される。これらのことから、10TeslaのMRIの試作と医学的評価は、日本では技術的に可能な段階に来ていると断定できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)