ポリコーム遺伝子群rae28による造血制御と白血病
Project/Area Number |
11877167
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
瀧原 義宏 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (60226967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西口 聖治 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (90237686)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ポリコーム遺伝子群 / rae28遺伝子 / 造血幹細胞 / B細胞分化 / 小児B細胞白血病 / レトロウイルス |
Research Abstract |
1) ポリコーム遺伝子群の一つのrae28の造血における機能を解明する目的で、遺伝子欠損マウスを作製し解析した。rae28遺伝子欠損マウスにおいてはプロB細胞からプレB細胞に至る過程でB細胞の成熟障害が生ずるとともに、造血幹細胞の機能維持が損なわれていることを明らかにした。造血幹細胞の異常は発生の進行に伴って造血ヒラルキーの上位から波及的に進行し、造血幹細胞の自己複製に障害が存在することが推測された。これらの造血障害はrae28の遺伝子量依存的に生ずることがわかった。(2)小児B細胞白血病細胞におけるRAE28遺伝子の発現をRT-PCR法で検討した結果、43名中4名において発現が失われていることを見いだすとともに、制癌剤による治療によってRAE28遺伝子の発現が回復することを明らかにした。rae28の発現がB細胞の成熟に必須であることから、RAE28の発現の消失が白血病の発症に関与している可能性が考えれれた。RAE28の発現の消失を引き起こした分子レベルでの異常はサザン法ではみつからず、今後の課題である。(3)レトロウイルスベクターにrae28cDNA及びマーカーとしてGFPを組み込み、レトロウイルスを作製した。NIH3T3細胞を用いて、感染効率が十分高く、感染細胞にrae28タンパク質が高発現していることを確認し、rae28の高発現系確立に使用できるレトロウイルスであることを確認した。今後、造血幹細胞に導入し、造血幹細胞の動態制御を試みる予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)