Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
移植臓器の生着のメカニズムを解析し,その臨床応用,特に,臓器生着の成否を判定する診断基準として移植免疫寛容とミクロキメリズムの関連は極めて,重要な問題として提起され今日に至っている。これまでもっぱらPCR法を中心とした,遺伝子情報のみに依存してきた解析に加え,本研究で使用した緑色蛍光蛋白トランスジェニックマウスの移植への応用,特に,臓器移植後の,ミクロキメラ細胞の細胞動態を直接顕微鏡下でトレース出来る可能性は,ミクロキメリズムと移植免疫寛容のメカニズムの大いに貢献できるものと考えられる。 本研究では,主に緑色蛍光蛋白トランスジェニックマウスをドナーとして,非蛍光マウスへの皮膚移植を行い。移植皮膚片の解析を行った。結果,緑色蛍光マウス蛋白は,明らかな抗原性を有し,移植皮膚片をほぼ全例(66.5±1.4日)拒絶する事が判明した。また拒絶動物にはMHC拘束性の緑色蛍光蛋白特異的キラーT細胞が誘導される事が明らかとなった。 ミクロキメラ細胞の解析には,これまでの雌雄の差を利用した,性決定遺伝子SRYで解析を行った如く,レポーター遺伝子そのものに,免疫応答がない事が,この種の解析には必須である。 緑色蛍光蛋白をレポーターとする遺伝子解析を生体内にて解析する事,即ちin vivoに応用するためには,緑色蛍光蛋白そのものに対して,遺伝的に無反応を示すマウス或いはラットなどの小動物を新たに見いだす必要があることが判明した。
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