Project/Area Number |
11877212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 雄造 京都大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70281730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 成尚 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (30253298)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 熱ショック / 虚血再潅流障害 / TNF-alpha / ストレス応答 / 肝非実質細胞 / CINC / ICAM-1 / 肝再生 |
Research Abstract |
1.肝非実質細胞に対するストレス応答の影響の検討 Wistar系ratを用いて温水による全身熱ショック前処置を与え,その48時間後に90分間の肝左葉部分虚血を施行し再潅流をおこなった結果、熱ショック前処置は肝虚血再潅流時のTNF-alphaの産生を抑制する事が判明した.この抑制効果は血漿中のTNF-alpha濃度および肝臓でのTNF-alphaのmRNAの発現量の両方に認められた。TNF-alpha刺激により促進されるcytokine-induced neutrophil chemoattaractant(CINC)やICAM-1も同時に抑制され、再潅流6時間後の好中球浸潤も有意に減少していた。サイトカインであるTNF-alphaの産生抑制によって、接着分子の発現や、白血球の浸潤がおさえられ、組織障害が軽減されてる一因となっていると考えられる。熱ショック前処置では肝細胞、クッパー細胞、類洞内皮細胞のいずれの分画にも熱ショック蛋白72が発現していることが明らかとなり、TNF-alphaの産生抑制効果は熱ショックに対するクッパー細胞のストレス応答の結果であると考えられる。また接着分子発現抑制や、好中球浸潤の現象もTNF-alphaの産生抑制による二次的な効果だけではなく、類洞内皮細胞自体のストレス応答の結果である可能性もあり、さらに研究が必要と思われる。今研究により、熱ショック前処置による虚血再潅流障害耐性獲得には肝実質細胞のみでなく、非実質細胞のストレス応答も重要な役割を担っていることが示唆された。 2.肝再生促進応答としてのストレス反応とそのメカニズム 全身熱ショツク前処置によって70%部分肝切除後の肝再生時におけるTNF-alphaの産生も影響を受けることが予想されるが、今後の研究課題である。
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