特発性大腿骨頭壊死症の発生機序と予防と治療に関する骨代謝学的研究
Project/Area Number |
11877249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小林 千益 信州大学, 医学部・付属病院, 講師 (40205464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 直人 信州大学, 医学部, 講師 (80283258)
高岡 邦夫 信州大学, 医学部, 教授 (30112048)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 大腿骨頭壊死症 / ステロイド / メカニカルストレス / 骨粗鬆症 / 骨代謝 |
Research Abstract |
特発性大腿骨頭壊死症はいまだ病態が不明で、有効な予防法が見出されていない。本研究では、本症の発生機序を骨代謝学的に検討した。ステロイド投与と関連して骨壊死を特に大腿骨頭に生じることは、ヒトが2脚で起立歩行することと関連があると考え、実験には2脚で体重を支持するウズラを用いた。孵化後9週の雄のウズラを4群に分けた。溶媒のみを筋注した対照群、メチルプレドニゾロン40mg/kgを週2回筋注したステロイド群、ウズラの背部に体重の30%の重りを背負わせた荷重負荷群、メチルプレドニゾロンと荷重負荷を同様に同時に負荷したステロイド+荷重負荷群である。各群12羽とし、これらの処置開始後3週と6週で各6羽屠殺し、全身及び大腿骨の変化を調べた。ステロイド群では、対照と比べて、全身的には体重減少と脂肪肝を生じた。大腿骨に関しては、骨髄を脂肪細胞が占める割合が増加し、骨(芽)細胞の数および活性が低下し、骨量が減少し、力学的強度が低下した。荷重負荷群は、対照と比較して、大腿骨の骨(芽)細胞の数と活性が増加し、骨量が増加し、力学的強度が増大した。ステロイド+荷重負荷群のこれらのパラメターは、対照群と荷重負荷群の中間を示した。本研究では、ステロイド投与によって、骨(芽)細胞の数と活性が低下し、骨の量と力学的強度が減少するが、メカニカルストレスの負荷によってこれらの変化を防止できることが示された。メカニカルストレスは骨代謝における強力な刺激因子である。適切なメカニカルストレスによって、ステロイドによる骨(芽)細胞の活性抑制を防止し、ひいては大腿骨頭壊死症を予防できる可能性がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)