Project/Area Number |
11877255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
下瀬 省二 広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (30304439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出家 正隆 広島大学, 医学部・附属病院, 医員
望月 由 広島大学, 医学部, 助手 (10284192)
生田 義和 広島大学, 医学部, 教授 (60034005)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 脊髄損傷 / 胎内手術 |
Research Abstract |
脊髄損傷や広範囲の髄内腫瘍などにより脊髄が横断性に完全に損傷された場合に生じる機能障害は不可逆性であり、その修復は極めて困難とされている。われわれが開発した胎内手術法により胎仔の脊髄損傷モデルを作成し、再生軸索が伸長しやすい細胞環境や因子を明らかにするため、脊髄の病理組織学的所見と運動機能を併せて評価し検討を加えた。 妊娠後期(妊娠18日〜19日)ウィスター系ラット25匹を用いて胎内手術を行った。手術用顕微鏡を使用し、第8〜10胸椎レベルで胎仔脊髄を完全に切断した。生後5週でMotor Performance Score(MPS)を用いて運動機能を評価した。また生後6週で安楽死させ病理組織学的評価を行った。ヘマトキシリン・エオジン染色の他に星状膠細胞のマーカーとして抗glial fibillary acidic protein抗体(以下GFAP抗体)を用いた免疫組織学的評価を行った。なお、生後6週齢ラット15匹を用いて同様の操作を行い、対照群とした。 運動機能は病理組織学的に脊髄の連続性の程度と一致しており、脊髄の連続性が認められたラットでは、その連続した部分にGFAP陽性線維と神経線維が認められた。一方、対照群では脊髄損傷部は膠原線維により置換されており損傷脊髄の修復に相違が認められた。この結果から、炎症反応や瘢痕形成の欠如は脊髄の再生に有利な環境と考えられた。 今後さらに抗ニューロフィラメント抗体を用いたり、NGFやNT-3,TGF-β1,IL-1,GAP-43などの成長因子や転写因子の発現をin situ hybridization法により分子生物学的に解析する予定である。さらに、polymerase chain reaction(PCR)法を施行して、DNA解析およびRNA解析を行う予定である。そして修復時に発現する遺伝子をPCR法を用いて解析し、vectorを用いて成熟ラットに作成した脊髄損傷部に投与し、脊髄の再生を試みる予定である。
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