Project/Area Number |
11877304
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatric surgery
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
黒崎 伸子 長崎大学, 医学部・附属病院, 講師 (50253646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綾部 公懿 長崎大学, 医学部, 教授 (60128147)
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 教授 (30200679)
難波 裕幸 長崎大学, 医学部, 助教授 (80237635)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 小児甲状腺がん / 癌遺伝子 / 遺伝子再配列 |
Research Abstract |
チェルノブイリ原発事故後に放射線により誘発されたと推定される小児甲状腺がんの急増が見られた。その原因として、放射線により甲状腺細胞でRet癌遺伝子の再配列など、きわめて組織特異的な遺伝子異常の存在が確認されている。今回の研究では、ヒバクシャの組織を用いて甲状腺組織特異的ながん遺伝子異常について検討するパイロットスタディを行った。現在、国際ヒバクシャ医療協力をチェルノブイリ周辺の3国(ロシア、ベラルーシ、ウクライナ)およびカザフスタン共和国と行っている。特に、旧ソ連邦の核実験場であったカザフタスタン共和国セミパラチンスクの甲状腺がんのパラフィン組織を用いてRetの再配列についてRT-PCR法を用い検討した。具体的な方法としては、まず免疫組織学的にRet蛋白の染色性を確認し、パラフィン組織よりRNAを抽出し、Retの再配列遺伝子であるRet/PTC1,Ret/PTC2,Ret/PTC3に特異的なプライマーを用いて増幅するDNAが存在するかを調べることにより遺伝子再配列の有無について検討を行った。その結果、組織免疫学的にRet蛋白は33例中16例で陽性であった。さらに、陽性例にに対してRT-PCRを行ったところRet/PTC3で2/8(25%)のDNA増幅を認めた。一方、Ret/PTC1に関しては、増幅したDNAバンドを見とめなかった。したがって放射線照射によりRet/PTC3タイプのDNA再配列が存在することが推測された。この結果は、共同研究者山下らによりLancet354、1528-1529、1999に掲載された。
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