軟骨組織における可溶性Wntレセプター(FRZB)の生理的役割の解明
Project/Area Number |
11877317
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩本 容泰 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (30223431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗栖 浩二郎 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50028346)
岩本 資己 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (80203644)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 軟骨形成 / wnt / 内軟骨性骨化 / Frzb / 血管新生 / Wnt / FRZB / 石灰化 |
Research Abstract |
本年度は、(1)軟骨組織におけるWnt遺伝子の発現分布の検討検討、(2)WntおよびFrzbタンパク標品の作成、(3)血管新生に及ぼすFrzbの影響を検討した。 (1)in situ hybridization法による検索で、ニワトリ胚の肢芽の軟骨原基周辺にWnt4およびwnt5bの発現が検出された。また、RT-PCR法では、wnt3、wnt8ならびにwnt11のはつげんが検出された。特に、wnt8は、Frzbに結合することが知られており、軟骨細胞の最終分化を促進する役目を担う可能性がある。一方Frzbは、軟骨形成初期には軟骨原基全域で発現していたが、成長軟骨細胞の最終分化にともない発現が減少した。 (2)WntおよびFrzbをウイルスベクターに組み込み、線維芽細胞にtransfectionし、タンパクを発現させた。培養上清を回収し、上清中のWntおよびFrzbをキレートセファロースカラムにより精製を試みた。しかしながら、タンパクの収量が極めて悪く、生理活性の検討には至らなかった。細胞あたりの発現量をいかに増やすか、また、ともに等電点が8.5-9という塩基性の強いタンパクであるため精製過程の非特異的な吸着をいかに防ぐかが今後の問題である。 (3)精製したFrzbおよびWntが利用できなかったのでウイルスベクターを用いて、Frzbの血管新生に及ぼす影響を予備的に検討した。ニワトリ肢芽組織にFrzbを過剰発現させたところ、同部の軟骨組織では完全に血管誘導が起こらず、また、内軟骨性骨化も阻害された。ただし、軟骨周囲組織では、血管網の形成は認められたので、軟骨組織中の血管誘導阻害因子は、Frzb以外にも複数存在する可能性がある。また、Frzbの毛細血管内皮細胞に対する直接作用についても今後検討する必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)