ヘパラネースによる細胞外マトリックス分解能の口腔癌転移予測診断への応用
Project/Area Number |
11877346
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
榎本 昭二 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40013940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PODYMA KATARZYNA A. (PODYMA Katarzyna Anna) 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教務職員 (90302877)
柳下 正樹 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70132793)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ヘパラナーゼ / 口腔癌 / ヘパラン硫酸 / 基底膜浸潤 / がん転移 / ヘパラネース |
Research Abstract |
本年度においては、昨年発表されたヘパラネース遺伝子のシークエンスをもとに、培養口腔癌細胞株および、患者から得られた口腔癌組織内におけるヘパラネースの発現について検索を行い、その転移能との相関についても調べた。さらに、研究計画どおり、培養扁平上皮癌細胞株におけるヘパラナーゼの活性とMMP2、9、MT-MMPの発現との相関も調べた。 用いた培養細胞それぞれのヘパラネースmRNAの発現量は、活性レベルとほぼ相関していることがわかった。ヘパラナーゼの酵素活性を、定量PCR法を用いて、簡便に測定できることが示唆された。 術前からリンパ節転移が存在した症例、原発が制御されても術後9ヶ月以内にリンパ節転移を確認した症例のなかでヘパラナーゼ陽性例数を見ると、前者には57.1%で陽性、また、後者では、100%陽性であった。また、発現レベルとともに転移率の上昇が見られた。以上より、ヘパラネースが、口腔癌において、リンパ節転移能と関連する重要なマーカーの1つになる可能性が期待できる。 さらに、培養扁平上皮癌細胞株における、MMP2,MMP9,MT1-MMP,TIMP2の発現を定量し、そのヘパラネース活性とマトリジェルにおける浸潤能の相関についてしらべたところ、それぞれの細胞の浸潤能に対し、独立したMMPの発現レベルとヘパラネース活性を有しており、とくに大きな相関は見出されなかった。 現在、昨年クローニングしたラットヘパラネースの抗体の精製を完了させ、また、 in situハイブリダイゼーション法による、組織内のヘパラネース発現パターンを検索しており、マウス実験転移モデルと組み合わせて、がん転移機構における、ヘパラネースの機能の分析を続けていく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)