薬物トランスポーター群の分子認識・輸送の多様性の解明とその創薬への応用
Project/Area Number |
11877393
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医薬分子機能学
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
辻 彰 金沢大学, 薬学部, 教授 (10019664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 郁己 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (20155237)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Keywords | トランスポーター / 有機カチオン / クローニング / カルニチン / 突然変異 / 遺伝子欠損動物 / P-糖タンパク質 / 組織分布 |
Research Abstract |
本研究の実施により以下の成果を得た。 1.抗MCT1抗体を調製し、MCT1タンパク質の小腸における局在性を明らかにした。2.pH依存的有機カチオントランスポーターであるOCTN1は[^<14>C]TEAのみならず、[^3H]pyrilamine,[^3H]quinidine,[^3H]verapamilや[^3H]carnitineをも認識し輸送する有機カチオンアンチポーターであることを明らかにした。3.OCTN1のホモログであるOCTN2のクローニングに成功した。組織分布性をノーザンブロットによって解析したところ、ヒトOCTN1と同様に生体内に広く分布し、特に腎臓、胎盤、心臓、筋肉などに強い発現が見られた。また、胎児組織や腫瘍細胞株にも広く分布していることがわかった。OCTN2の輸送機能について検討したところ、Na^+依存性の高親和性カルニチントランスポーターであることが明らかとなった。4.カルニチン欠損患者におけるOCTN2遺伝子を測定したところ、コード領域における113bpの遺伝子欠失、1塩基挿入によるフレームシフト、1遺伝子置換による停止コドンの出現、ならびにイントロン部位ににおける1塩基置換が見いだされた。これらのヒトOCTN2遺伝子変異はいずれも正常なヒトOCTN2タンパクの生成を妨げる変異であることが推定された。5.遺伝的にカルニチン欠乏症を示すマウス(jvs)を用いて、OCTN2遺伝子の変異とカルニチン輸送活性の変動との関連について検討したところ、OCTN2遺伝子の点突然変異により、主要臓器におけるカルニチン輸送能が低下し、そのためカルニチンの組織分布が減少したことを見出した。これらの発見によってヒトにおいてもOCTN2遺伝子がカルニチン欠損症の原因遺伝子であることを証明することができた。6.mdrla遺伝子欠損マウスを用いてin vivoおよびin vitro実験を行いtacrolimusおよびdigoxinの体内動態を薬物速度論的に解析した結果、これら薬物の脳からの排出にP-糖蛋白質が機能していることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(15 results)