液晶反応場による分子認識:新コンセプトに基づく特異的反応制御手法への展開
Project/Area Number |
11877396
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医薬分子機能学
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
國枝 武久 熊本大学, 薬学部, 教授 (80012649)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 液晶 / 熱反応 / 分子内熱環化反応 / スメクチック液晶 / ネマチック液晶 / 等方性 / 立体選択性 |
Research Abstract |
液晶類似の規則性と液体としての流動性を合わせ持つ液晶を反応媒体として使用し、その高い異方性、配向性により、多岐にわたる有機反応を高度に制御し、酸素類に匹敵する高選択的高効率反応場(系)の構築を行い、新しいコンセプトに基づく反応制御系の確立と液晶制御の要因解明を目的とした。特に、従来成果の乏しい熱反応系に焦点を絞り研究を展開した。 その結果、トランス-4-シクロヘキシルシクロヘキシルデカトリエンカルボン酸エステルを反応基質として、分子内熱環化反応を140℃で行ったところ、スメクチック液晶bis(4-pentyloxypheny1)trans-1,4-cyclohexanedi-carboxylate(BPCD)中では、構造類似の等方性媒体4-pentyloxypheny1 cyclohexanecarboxylate(PCC)やメシチレン中とは明らかに異なる高いジアステレオ選択性と化学収率で進行した。立体選択性と化学収率の両面で液晶媒体の有用性を示すことができたが、これらは基質構造に大きく依存することが明らかになった。 本知見は、規則性高い分子配列を持つ液晶独自の構造に起因しているものと思われ、魅力ある液晶反応場の可能性を示唆している。 本研究による萌芽的成果により、所期の目的に適った急速な進展が期待できるようになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)