Research Project
Grant-in-Aid for Exploratory Research
蛋白の機能解析に、分子の立体構造情報が重要な意義を有する。申請者は簡便な機能予測と分子間の距離推定法にフローサイトメータを使用する方法を考案し、研究を行っている。現在、蛍光色素の非特異的吸着が問題になりにくいという仮説を証明するための実験をおこなっており、実験が続行されている。平行して行っている構造変化と機能予測の方法論の応用で、以下の実績をあげる事ができた。1、ホモロジーモデリング法による、機能欠損と構造変化予測法の遺伝子解析における応用:非常に稀な好酸球ペルオキシダーゼ欠損症症例を遺伝子解析し、変異アミノ酸が構造上どのような意義を有するのかを検討した。ホモロジーモデリング法により分子の立体構造モデルを構築し、変異アミノ酸と周囲のアミノ酸の立体構造に対する影響を考察し、構造変化を起こす事が機能を失う事につながる事を予測する方法論を発表した。これは、ポストゲノム時代において蛋白機能予測の簡単な方法論の確立としての意義を有する2、フローサイトメーターでリンパ球表面抗原の機能変化との関係を解析する:免疫不全症の中でも、選択的IgM欠損症は非常に頻度が低い。我々の報告した症例では、IgMの遺伝子には異常がなく、細胞表面IgMの数も正常に存在するが、分化モデルでは蛋白が検出されない事から、本症例ではBリンパ球の分化段階に異常がある事を予想する事ができた。さらに詳細な解析を進めている。
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