Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
棟方 正信 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50261326)
柴 肇一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60241303)
山本 雅人 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40292057)
大内 東 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50002308)
瀧谷 重治 北海道大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (50179587)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本年度は,以下の項目について検討を行い新しい知見を得た. (1)DGGEによる分離手法の確立・・・DGGEは,二本鎖DNAが一本鎖DNAに部分的に解離する性質を利用し,塩基配列の異なるDNAを分離する電気泳動法である.この手法は,主に数塩基が異なる変異DNAの検出のために用いられており,DNAコンピューティングにおいて用いられることはほとんどなかった.しかしながら,DNAコンピューティングで対象とする多種のDNAが混在する状況においてもGCクランプと呼ばれるDNA断片を付加し,その長さを調節することが塩基配列の異なる複数のDNAを分離可能となることを示した. (2)PCR増幅に関する信頼性向上・・・PCRによってDNAを増幅する過程において,多くのパラメタを制御する必要があるが,実験の信頼性(精度と再現性)を向上させるための実験パラメタの設定手法について検討した.実際には,実験計画法に基づく最適パラメタの設定,及び,MTSと呼ばれる多変量解析手法を利用した手法を用いることによって,信頼性の高い実験プロトコルの設定に成功した.今後は,PCR以外の実験においての応用も期待できる. (3)濃度制御型DNAコンピューティングの有効性検証・・・DNAの濃度を利用した新しい計算手法の有効性を示すために,構造が単純である最短経路問題と呼ばれる最適化問題を多数用意し,多くの実験を行った.シミュレーション結果と比較することによって,ハイブリダイゼーションやPCRといった反応が及ぼす影響について検討した.その結果,ハイブリダイゼーションに関しては,ある程度温度を高速に下げることによって望まない反応を防ぐことができること,また,PCRにおいては,反応系の中のあらゆるDNAがプライマーとして働き,望まない増幅が現れることがわかった.
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