火山周辺の地表の断裂系と群発地震による地下の破壊面の対比研究
Project/Area Number |
11878073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Natural disaster science
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
田口 幸洋 福岡大学, 理学部, 教授 (00108771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須藤 靖明 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40025466)
筒井 智樹 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (70240819)
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Project Period (FY) |
1999 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 断裂 / 地震 / 地熱 / 火山 / 水 / 断層 / 変質作用 / 地熱帯 |
Research Abstract |
本研究の地表調査から、本域の割れ目系はNE系、NW系、EW系が認められ、当地域で起こる地震の発震機構から推定される割れ目系と調和的であることが明らかになった。そこで、今年度は八丁原地熱地帯で掘削されたボーリングコア約100本で確認された逸水データ(割れ目)の3次元データ解析を行った。その結果、逸水箇所は標高600mを境に大きく2つのグループに分かれることが明らかとなった。標高600m以浅の地下浅所の逸水は主に八丁原南部に発達しており、東西系に配列している。また、600mより深い逸水は標高0〜400m区間にもっと多く出現する。これが主な熱水を産する割れ目である。これらを3次元立体分布図上で解析すると数条のNW系の配列の組合せからなり、それらが全体的にNS方向に雁行状に並んでいることが明らかとなった。 また、地震の速度比の解析結果は深部でVp/Vs比の小さいものが多く、より浅所でその比が大きいものが卓越することが明らかとなった。この両者の境界は海抜-2kmである。本域の地質学的な基盤(中生代の花崗岩や変成岩)は海抜-700m付近以深に確認されており、地震波速度比の境界とは一致しない。これは地下浅所で地熱帯を循環する水の影響が多いためであることが推定される。さらに、群発地震発生前にこの速度比が急激な上昇を示すことが認められた。これは、地震発生前に震源付近で水の増加とクラックの増加があったためと考えられる。 今回までに明らかとなっ地震の震源位置の西端は、平面図上ではほぼNWの直線的に配列、制限されていることも明らかとなった。これはこの付近の地表調査であきらかとなったNW系の断裂系の走向と一致している。NW系の断裂は地形図上にもよく現れている。本域では、多くの地表の変質、温泉、変質帯における地滑り等はこのNW系の断裂に伴っており、この地域ではこのNW系が最も地熱活動、地震活動、地下深部における水の循環等を規制している重要な断裂であることが明らかとなった。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)