固体-水相互作用の下での金属含水酸化物の沈殿・結晶化の速度機構
Project/Area Number |
11878083
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nuclear engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杤山 修 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70005479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新堀 雄一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90180562)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 金属含水酸化物 / 沈殿生成 / 非晶質含水酸化物 / 熟成 / 水酸化物 / 結晶化 / 反応速度 / 溶解度 / 速度 |
Research Abstract |
金属含水酸化物の非晶質から結晶への熟成、結晶化の速度機構を解明するために、Fe(III)およびSi(IV)の含水酸化物について以下の実験を行い、それぞれに述べるような知見を得た。 (1)熱重量分析による結晶化速度の評価 非晶質水酸化鉄のゲータイト(α-FeOOH)への転移速度(ここでは結晶化速度と呼称する)の検討のため、固体中の非晶質水酸化物とゲータイトの分率を熱重量分析曲線より評価する方法を提案した。この方法は、非晶質水酸化物とゲータイトの熱重量曲線の違いに着目し、微分熱重量曲線を用いて結晶化度(固相全体に占めるゲータイトの分率)を求めるもので、FT-IRによる方法に比較して再現性を得やすい。 (2)非晶質水酸化鉄からゲータイトへの結晶化速度 上記熱重量分析曲線による方法を用いて、溶液条件(pHおよび温度)を変えて含水酸化物を調製し、非晶質水酸化鉄からゲータイトへの結晶化速度を求めた。その結果、結晶化速度は、固体中の非晶質水酸化鉄の分率に1次、pHに約0.5次の依存性を示し、その活性化エネルギーは約57kJ/molであることを見出した。生成する溶液条件を把握した。 (3)Si(IV)の沈殿生成 Si(IV)の析出についての検討を行い、Fe(III)の沈殿の形態との比較を行った。過飽和となったSi(IV)について、溶液中に予め固相がある場合とない場合の析出形態の比較により、沈殿生成時の過飽和度と沈殿微粒子の界面過剰エネルギーのバランスに依存することが示唆された。このことは、Fe(III)の含水酸化物が、大略として、NH_4OH溶液から沈殿を得る場合には非晶質水酸化鉄が生じ、NaOH溶液より沈殿を得る場合にはゲータイトが生成するという結果に調和的である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)