Project/Area Number |
11878107
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioorganic chemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 英士 名大, (連合)農学研究科, 教授 (90217878)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 生物発光 / セレンテラジン / ルシフェラーゼ / ウミホタルルシフェリン / 遷移状態モデル / ヒドロパーオキシド / インダノン / 阻害作用 |
Research Abstract |
生物発光は、極めてエネルギー変換効率の高い反応で、このような高効率性を水中で実現した例は化学発光ではなく、そこに働く原理を知ることを目的に、酵素反応の機構を遷移状態モデルを作成することによってアプローチする。また、それらの知見をもとにして、人工の高効率的発光系構築への道を探ることが本研究の目的である。 天然の発光系に含まれる発光基質としてウミホタルルシフェリンを合成し、我々の反応の有用性を示した。またこれらの合成課程で得られた知見をもとに、その構造類似体としてインダノン骨格のモデル化合物を設計し、Pdを用いた反応によって効率的に合成した。さらに、反応遷移状態モデルとして、SP3炭素を含むモデルについても2種の化合物を合成し、光学活性カラムによって鏡像体を分離した。鏡像体の絶対配置については、それらのCDならびに施光度をモデル化合物と比較検討することによって決定した。 合成したモデル化合物の安定配座を力場計算とMOPACにて計算したところ、天然における構造と類似性が見られた。また、分子自体は自由度が大きく、活性部位に十分結合出来るものと予想された。事実、これらの化合物のウミシイタケルシフェラーゼに対する阻害活性を調べたところ、基質類縁体においても阻害作用が認められ、さらに遷移状態モデルの方が強く発光を阻害した。また、sp3モデルのうちヒドロキシメチル基を導入したものが、より強く阻害し、さらに鏡像体間の選択性が顕著となった。
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