細胞内における調節タンパク質機能解析のためのmRNA発現制御技術の検討
Project/Area Number |
11878129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
石渡 信一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10130866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 賢二 東京大学, 総合文化研究科, 助教授 (20313158)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Keywords | DNAチップ / ケージドDNA / 温度パルス顕微鏡法 / DNAの光熱変性 / 心筋細胞培養系 / 共焦点顕微鏡 / PCR法 / ゲージドmRNA |
Research Abstract |
Caged遺伝子の合成:Caged mRNAを作成するための第一段階として、Caged DNAの調製を試みた。すなわち、DNA塩基のアミノ基を化学修飾(Cage化)することによって複製機能を失活し、紫外光照射によってCageを外して再活性化させることのできる不活性化DNAを合成した。その結果、光照射によって複製機能がある程度再生可能であることを、PCR法を用いて確認した。細胞操作と共焦点顕微鏡観察:心筋細胞培養系での自動拍動現象におけるCaイオンの時空間パターン(Ca wave)を、Ca感受性蛍光色素を細胞内に導入することによってビデオレートで蛍光共焦点顕微観察・記録することができた。この細胞実験系は、Caged遺伝子を導入のために不可欠のものである。遺伝子の固定化と選択回収技術:DNA多成分同時分取法を確立する目的で、近赤外レーザー光を用いてチップ上の局所領域のみを加熱変性し、特定のDNA断片を回収することのできるDNAチップの基本実験を行った。6nmの厚さにクロム蒸着したガラス基板上にDNAプローブを固定し、蛍光ラベルした試料DNAプローブを流して蛍光観察したところ、試料DNAプローブが均質に付着していた。そこで、このクロム蒸着面に近赤外レーザー集束光を顕微鏡下で照射して局所加熱し、μmオーダーの空間分解能でDNAを熱変性したところ、局所分離することに成功した。解離したDNAはPCR増幅することができ、また残った固定DNAの方も、変性することなく可逆的に試料DNAを再結合した。また基板の蒸着クロムを面電極としてDNAを基板表面に誘導することができた。さらに、試料DNAが特定の領域としか結合しないこと、特定の領域のDNAのみを回収できることを確認した。以上3つの技術を実現したことによって、本研究課題を推進するための第一歩を踏み出すことができたと考える。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)