エイズウイルス感染に伴う細胞周期停止機構の解析と、感染症防止への応用
Project/Area Number |
11878143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
渡邉 信元 理化学研究所, 細胞材料開発室, 先任研究員 (90221689)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 細胞周期 / エイズウイルス / Vpr / Cdc2 / G2期停止 |
Research Abstract |
種々のエイズウイルス株のコードするVprのG2期停止活性の解析 種々のエイズウイルス株のコードするVprを細胞内で発現させそのG2期停止活性,細胞増殖停止活性を比較した.これらの活性はそれぞれ独立に決定されているようであり,特に前者にはVprのC末端のアミノ酸配列が影響している事が明らかになった. 出芽酵母系での,Vprによる増殖停止を解除するヒト遺伝子の大規模なスクリーニング 誘導剤の添加によりVprの発現を誘導することで,細胞増殖をほぼ完全に停止できる出芽酵母の系を確立した.この系に,さらに酵母発現ベクターに組み込んだヒトcDNAライブラリーを導入し,Vprの発現誘導後もコロニーを形成するクローンの選択を行なった.このようなクローンにはVprの細胞周期停止作用の作用点となる遺伝子産物が発現している可能性が考えられたが,このようなクローンの単離には至らなかった.Vprの作用を阻害するためには一つの遺伝子の過剰発現だけでは不十分であるという可能性が示唆された. G2期停止に関与する細胞内因子の解析 DNA損傷などによるG2期停止の際にCdc2キナーゼを不活性化する機構の解析を行った.Myt1がCdc2をリン酸化し活性阻害するのみならず,Cdc2キナーゼに結合しM期開始時における核移行を阻害する事を見出した.また,Chk1キナーゼの単離を行い,細胞周期中での活性の変動を解析し,DNA損傷では活性に大きな変化は無いが,DNA複製阻害の刺激により活性化する事を見出した.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)