Project/Area Number |
11878178
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田畑 康彦 京都大学, 再生医科科学研究所, 教授 (50211371)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Keywords | 金属配位結合 / 薬物一高分子複合体 / DDS / デキストラン / インターフェロン |
Research Abstract |
本研究の目的は、薬物と高分子との複合体の調整法に金属配位結合を利用し、これまでの化学結合法に代わる新しい薬物のDDS化技術を創製することである。そのためにまず、金属キレート残基をもつ水溶性高分子を作製した。用いた水溶性高分子はデキストランであり、これに金属キレート残基としてジエチレントリアミンペンタ酢酸を導入した。電気伝導度測定により金属キレート残基のデキストランへの導入率を評価したところ、反応条件によって導入率を変化できることがわかった。複合化させる薬物としてインターフェロン(IFN)を取り上げ、IFNを金属キレート残基を持つデキストランと金属イオンとともに混合した。液体クロマトグラフィ装置を用いて、混合前後におけるIFN分子量を調べたところ、金属イオンとして亜鉛イオンを用い、3種類を同時に混合した場合においてのみ、分子量の変化が認められた。放射性同位体で標識した亜鉛イオン、IFN、およびデキストラン複合体の体内動態を調べた。複合体化によってIFNの体内動態は変化し、期待通り、金属配位結合を利用し、混同するだけで高分子と薬物との複合体が創製でき、薬物の体内動態を修飾できることがわかった。
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