日本におけるミティゲーションバンキングのフィジビリティに*
Project/Area Number |
11896001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 企画調査 |
Research Field |
園芸・造園学
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
森本 幸裕 大阪府立大学, 農学部, 教授 (40141501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久野 武 関西学院大学, 総合政策学部, 教授
倉本 宣 明治大学, 農学部, 講師 (60287886)
石井 実 大阪府立大学, 農学部, 教授
吉田 博宣 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30026398)
中越 信和 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (50188918)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 自然環境保全措置 / 環境影響評価 / 自然環境復元 / ミティゲーション / ミティゲーションバンキング / 生態系評価 / 生態工学 |
Research Abstract |
日本において、環境アセスメントの法制化に伴って自然環境保全措置(ミティゲーション)が位置づけられたが、ミティゲーション・バンキング制度は導入されていない。今後、日本においてこの制度を導入することに関するプラス面とマイナス面および可能性に関して、生態工学的観点を中心に、社会制度としての面も含めて検討した。日本造園学会、日本緑化工学会、国際景観生態学会日本支部、日本環境動物昆虫学会、自然環境復元研究会、自然回復緑化研究会でミティゲーション関連を取り扱っている分担研究者を中心とし、さらに実際にミティゲーションに取り組んできた環境庁、建設省、日本道路公団、関連コンサルタントらの研究協力者を得て、公開シンポジウムを行った。その結果、得られた結論は以下のようにまとめられる。ミティゲーション・バンキングは個々の事業レベルを超えた計画的な自然環境保全と復元、特に近年危機にある二次的自然の保全において大きな意義が期待される。しかし、分類群によって生育地の孤立度や大きさに対する反応が異なり、必然的に自然環境保全や復元に対する反応が違うこと、また鳥嶼的環境への配慮の必要性、などの課題がある。ミティゲーションの技術として、生物種を中心にみる保全と、自然的プロセスを重んじる考え方の整合のさせ方、も課題であり、日本全土の状況から保全計画を考えるトップダウン的なアプローチと個々の自然環境保全事例での技術開発というボトムアップの、双方のアプローチが必要である。今後、日本型HEPの開発や、エコトープレベルでの評価法、社会制度としてのオルタナティブの検討が早急に必要とされる。さらに、今回の研究を通して、今後の学際的研究連絡体制を確立できたことも実績のひとつである。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)