Project/Area Number |
11J00002
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物分子生物・生理学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡本 圭史 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ミオシン / 原形質流動 / 重力屈性 / 光屈性 |
Research Abstract |
これまでにミオシンXIのメンバーの二重欠損変異体(xi1 xi2)が異常な重力屈性応答と光屈性応答を示すことを見出した。この屈性応答をより詳細に調べるため、一次元クリノスタットを用いた解析を行った。一次元クリノスタットとは、植物を回転させ続けることによって植物が重力方向を感知できないようにするという装置であり、暗所でこれを用いれば重力と光の両方の環境刺激がない状態における応答を観察することができる。 最初に植物体を倒置して一方向からの重力刺激を短時間与えた後、クリノスタットを用いて植物体を5rpmの速さで回転させ、重力方向を連続的に変化させた。その結果、野生型の花茎は最初に与えた短時間の重力刺激に応答して一旦屈曲したが、その後初期状態すなわち直線状の形態に戻った。これにより、オートムギなどの植物で報告されていた植物体がまっすぐになろうとする性質(straightening)がシロイヌナズナにも存在していることが初めて明らかとなった。一方、ミオシン変異体の花茎は長時間経過しても初期状態に戻らず、さらに屈曲が進んでいたことから、straighteningに異常を持つ変異体であると考えられた。この変異体では、花茎以外の期間における重力屈性と光屈性も強まることから、straighteningは様々な屈性応答に関与し、刺激に対する屈曲を適切に調節していると考えられる。さらに、アクチンの優性変異体であるfiz1もミオシン変異体と同様の表現型を示したことから、アクチン・ミオシン系細胞骨格がstraighteningに必要であることもわかった。 本研究はstraighteningの変異体を初めて報告するものであり、今後の屈性応答の研究、そして、細胞骨格の研究に大きなインパクトを与えるものであると確信している。
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