Project/Area Number |
11J00007
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
田村 岳史 国立極地研究所, 研究教育系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 沿岸ポリニヤ / 海氷生産 / 高密度水生成 / リモートセンシング / 氷河崩壊 / 気候変動 / 南極底層水 |
Research Abstract |
2010年の東南極メルツ氷河崩壊前後での東南極沿岸ポリニヤの海氷生産量め変化に関する研究 沿岸ポリニヤで生成される高密度水の変動は南極底層水の生産量にインパクトを与えるポテンシャルを持っており、全球規模の気候システムに対しても貢献しうる。長期の気候変動と高密度水生成量の変化は、海氷の変化によって影響を受ける。本研究は東南極メルツポリニヤでの海氷生産量の変化に注目した。この海域は、オーストラリア南極海盆の南極底層水に影響を与える高密度水の生成域で、2010年2月に起こったメルツ氷河の崩壊によって大きな変化が起っていると考えられている。2010年と2011年の海氷生産量を見ると、メルツポリニヤでの海氷生産量は大きく減少している。衛星データと熱収支計算を使った解析によると、2010・11年のメルツポリニヤでの海氷生産量は2000~2009年のそれと比べて約14・20繊少している。2011年の結果は1992年からの経年変動の下限値を下回っている。メルツポリニヤでの海氷生産量は、大きな減少というレジームシフトが起こっている可能性が高く、これは今後数十年の高密度水・南極底層水の減少へとつながる可能性がある。この研究は研究期間終了後に、「Nature-Communications」に投稿し、現在は掲載を受理されている。 交付申請書に記載した「研究の目的」の項目1・2及び「研究実施計画」の項目1については、上記研究によって沿岸ポリニヤの形成変動機構について深い知見を得ることができた為、ケープダンレーポリニヤに対しても研究が進展する良い予備的研究となっただけでなく、薄氷厚アルゴリズムの高精度化と海氷生産量の定量的見積もりという点でも大いに高度化を行う事ができた為、こちらはより直接的に研究目的に対して成果を上げる事となった。また、「研究実施計画」の項目2については、100%達成する事ができた。
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