個体間相互作用による種内から群集スケールでの多様性維持機構に関する数理的研究
Project/Area Number |
11J00598
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Ecology/Environment
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 大輔 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 進化 / 食物網 |
Research Abstract |
本研究は、進化的時間スケールにおける形質進化と群集構造との関わりを明らかにしようというものである。本研究では食物網構造に注目し、計算機モデルを用いて捕食被食関係の進化的構築過程を解析する事で、進化的時間スケールにおいて個々の個体への選択圧が群集という大規模な構造に対して及ぼす影響を明らかにする。特に、これまでの解析で群集内の種多様性が急激に変化しうる事が観察されており、群集内での相互作用の進化に伴った多様性の増大及び減少過程がいかなるプロセスによってもたらされているかを明確にするというものであった。 先年度までに、生産者及び植食者という栄養段階の低い種の動態が群衆全体の動態に強く影響している事が観察されていた。植食者の出現によって多様な群集の進化は開始し、植食者の絶滅が生産者間の競争を介して群集全体に伝搬する事で崩壊が開始する。本年度の研究ではさらにシミュレーションを増やし、より多くのパラメータにおいて同様な動態がみられる事を確認し、提案しているメカニズムの頑健な事を確認し、投稿論文とした。 また、個体群動態の理論研究では複数の個体群が移動分散によって接続されたときに動態は異なる事が知られている。このため群集間の移動を考慮した場合も同様の結果をもたらすかどうかを拡張したモデルで検討した。結果、一方の群集にのみ天敵を持つ種が存在し、この種が他方の群集から移入することで群集は常に撹乱を受けるため、複雑な群集は群集間の移動が稀な場合に特に不安定化した。 上記研究は、進化的時間スケールにおいては群集内の多様性はきわめて複雑な挙動をする事、またそのメカニズムを理解するためには進化生態学的観点からアプローチが不可欠である事を示した。本研究では個体ベースの進化モデルを用いる事で群集動態と進化動態を統一的に扱い、実際に観察される捕食被食関係の進化のさらなる理解に貢献できた。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)