極限磁気分解能をもつ走査型顕微鏡による異方的超伝導体の研究
Project/Area Number |
11J00644
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
物性Ⅱ(磁性・金属・低温)(実験)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
下澤 雅明 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2014-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 超伝導 / 重い電子系 / 分子線エピタキシー法 / 量子臨界点 / トンネル接合 |
Research Abstract |
本年度は、分子線エピタキシー法で作製した重い電子系化合物CeCoIn_5および反強磁性転移を示すCeRhIn_5のエピタキシャル薄膜を用いて、超伝導や量子臨界点に関する研究を行った。具体的には、①空間反転対称性の破れを人工的に導入したCeCoIn_5/YbCoIn_5超格子を作製し、その低温物性から空間反転対称性の破れと超伝導の関連性について評価を行った。また、②CeRhIn_5とYbRhIn_5を交互に積層した超格子を作製することで、CeRhIn_5で観測されている反強磁性秩序が低次元化によってどのような振る舞いを示すかを調べた。①の実験では、従来の人工超格子CeCoIn_5/YbCoIn_5におけるYbCoIn_5層に空間変調を加えた「変調型超格子」を作製することで、空間反転対称性の破れを人工的に導入することに成功した。また、YbCoIn_5層の空間変調の度合いを制御することで、空間反転対称性の破れの大きさをコントロールすることにも成功した。さらに、このような系の上部臨界磁場の角度依存性と温度依存性を詳細に測定し、空間反転対称性の破れによって新奇超伝導状態が引き起こされている可能性も示した。②の実験では、CeRhIn_5/YbRhIn_5超格子構造を用いてCeRhIn_5を2次元面に閉じ込めることで反強磁性相が消失し、CeRhIn_5で観測されていたフェルミ液体の描像が破綻して非フェルミ液体的な挙動を示すことが分かった。これらの結果は、CeRhIn_5が低次元化によって量子臨界点に近づいていることを示唆している。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(19 results)