Project/Area Number |
11J00690
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
原子・分子・量子エレクトロニクス
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原 秀明 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2011 – 2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | レーザー冷却 / 量子光学 / 量子縮退気体 |
Research Abstract |
本研究の目的は、極性分子YbLiを用いてLattice-Spin Mode1を実現し、量子スピン系の物理を研究することである。そのために、量子縮退領域にまで冷却されたYbとLiの原子混合系を光格子に導入してから、フェッシュバッハ共鳴と誘導ラマン遷移を用いて振動回転基底状態のYbLi分子を生成する。前年度までにYbとLiの量子縮退混合系を実現していたが、光格子実験が可能になるようにセットアップを再設計し、光学系を再構築した。光格子は、 Lattice-Spin Modelの実現にはもちろん必要だが、その他に、基底状態YbLi分子が衝突によりYb2Li2分子へ遷移してしまう可能性を排除するためにも必要である。すなわち、光格子の各サイトにYb原子とLi原子を1個ずつ配置してからYbLi分子を生成するという手法を採る。実験では、波長1064nmのレーザーを用いて、3次元光格子を構築した。まずYb BEC(単体)を光格子にロードして、浅い光格子で多重物質波干渉を確認し、深い光格子で干渉縞が消失することも確認した。さらに、Li原子を混合した時に、物質波干渉の可干渉性がわずかに低下することを観測した。また、光格子に原子をロードした段階では中心付近のサイトで多重占有になってしまい、各サイトにYb、Li原子が1個ずつ配置されない。そこで、Yb原子に対して1光子光会合を用い、奇数占有数のサイトでは原子を1個だけ残し、偶数占有数のサイトではすべての原子をトラップから逃がすことで、光格子の各サイトを占有数0または1のいずれかにすることに成功した。フェッシュバッハ共鳴に関しては、基底状態Yb-Li間では共鳴幅が非常に細く、実験で観測することが非常に難しいため、準安定状態3P2のYbと基底状態Li間での、異方性誘起フェッシュバッハ共鳴の実現可能性を考えた。そのための取り組みとして、3P2状態Ybの波長1μmの光トラップでのライトシフトを測定し、トラップ可能な状態が存在することを明らかにした。
|