高等真核生物におけるmRNA前駆体の核内保持機構の解明
Project/Area Number |
11J00984
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Molecular biology
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹岩 俊彦 京都大学, ウイルス研究所, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2011 – 2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | シグナル認識粒子 / exportin-5 / 核外輸送 / mRNA前駆体 / 核内保持 |
Research Abstract |
前年度に報告したU snRNAの研究を進めるなかで、偶然にも同じくnon-coding RNAであるシグナル認識粒子RNA(SRP RNA)がU snRNAとは異なり核外輸送因子CRM1に依存しない方法で核外に輸送されることを見出した。具体的にはアフリカツメガエルの卵母細胞の核にSRP RNAを微量注入して核外への輸送を調べる系を確立して、さらにCRM1の阻害剤であるBSA-NESをSRP RNAと同時に核に注入してSRP RNAの輸送に与える影響を調べた結果、CRM1に非依存な経路でSRP RNAが核外に輸送されることを明らかにした。既に出芽酵母ではSRP RNAはCRM1に依存して核外に輸送されることが報告されているものの、高等真核生物におけるSRP RNAの輸送因子に関してはほとんど報告がなく、その実体は未だ不明であった。そこで高等真核生物におけるSRP RNAの核外輸送因子を同定するためにさらなる解析を行った結果、SRP RNAがmiRNA前駆体やtRNAと共通した経路で核外に輸送されることを見出し、核外輸送因子であるexportin-5がSRP RNAの輸送に関与することを示唆する結果を得た。具体的にはさまざまのRNAを用いてSRP RNAに対するcross-competition assayを卵母細胞の系で行い、SRP RNAがmiRNA前駆体やtRNAと共通した経路で核外に輸送されることを見出した。次に、miRNA前駆体やtRNAの両方の輸送に関与するexportin-5に対する抗体を卵母細胞の核に微量注入してexportin-5の機能を阻害する実験を行い、exportin-5の機能が阻害されるときにSRP RNAの核外輸送が顕著に阻害されることを明らかにした。上記の研究より、exportin-5がSRP RNAの核外輸送に関与するというexportin-5の新規機能を見出した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)