縦型スピン伝導素子の創製に向けたハーフメタル合金上への半導体結晶成長
Project/Area Number |
11J01889
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山田 晋也 九州大学, 大学院・システム情報科学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | スピントロニクス / ゲルマニウム / 分子線エピタキシー / ハーフメタル |
Research Abstract |
本研究は、研究代表者らがこれまで開発してきた『分子線エピタキシー(MBE)法による半導体Ge上への高品質なハーフメタル薄膜作製技術』で得られた知見を基に、未だ実現例のないハーフメタル上への高品質Ge薄膜のエピタキシャル成長条件を開発する。本研究により、縦型スピントランジスタの基本構造となる、全単結晶『ハーフメタル/Ge/ハーフメタル』縦型構造の創製が可能となり、既に提案されている横型スピントランジスタでは技術的に困難な、『極短チャネル化』や『立体構造高集積化』を可能とする夢の超低消費電力デバイスの実現が期待される。 本年度は、前年度で決定したGe薄膜を結晶成長する基板温度の上限(≦300℃)を基に、Co_2FeSi最表面のSi面終端、及びCo_2FeSi上へのGeエピタキシャル成長を検討した。まず、MBE装置に搭載している反射高速電子回折を用いて試料表面の原子配列を実時間観測し、Co_2FeSiのSi面終端層形成条件の最適化に取り組んだ。その結果、Si面終端層が1~2原子層程度の際には、Co_2FeSi表面はSi面終端層形成前と同等の平坦性を有するものの、Si面終端層をそれより多く形成すると、表面平坦性が徐々に悪化していく様子が観察された。これは、Co_2FeSi表面をSi面で原子層終端したか、Co_2FeSi上に非晶質Si層を形成したかの違いによって生じていると考えられる。表面平坦性が保持される条件でCo_2FeSi表面をSi面で原子層終端し、その上にGeを成長(≦300℃)させたところ、Co_2FeSi上にGe薄膜が単結晶成長した。因みに、表面平坦性が悪いCo_2FeSi上には、結晶欠陥を多く含むGe薄膜が形成された。Co_2FeSi最表面を原子層オーダーで制御してSi面で終端する技術が、その上にGe薄膜を単結晶成長させる上で極めて重要であることを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(67 results)