小型魚類メダカをモデルとした脊椎動物の味覚情報伝達経路および中枢認識回路網の解析
Project/Area Number |
11J02194
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Food science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
家木 誉史 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | WGA / メダカ / 即初期遺伝子 / 味覚中枢 / 味覚受容体 / PLC-beta2 / PLC-β2 |
Research Abstract |
食品中の呈味物質は、味蕾中の味細胞で受容され、味細胞で受容された味の情報は味神経を介して脳の味覚中枢へ伝達され、味として認識される。このような味覚情報の伝達経路の高次中枢までの可視化および、2種以上の味覚情報の中枢での統合の有無の解明を目的とし、小型魚類メダカをモデルとして使用して研究を行った。昨年度までの成果から、神経トレーサーであるWGAを特定の味細胞に発現させたメダカを解析することにより、味覚の神経伝達回路の高次中枢までの可視化に成功した。 今年度は、昨年度の解析により可視化された味覚神経回路の中で、個々の基本味の情報の伝達・認識に関わる神経細胞を同定することを試み、その神経細胞マーカーとなりうる遺伝子群を取得することを行つた。神経細胞マーカーの候補としては、感覚刺激を与えた際に、一過的に発現レベルが上昇することが知られている即初期遺伝子群(IEGs)に着目した。味物質を摂取させることにより味刺激を与えたメダカを一定時間後にパラホルムアルデヒドで固定し、WGAによって可視化された味覚中枢領域におけるIEGsのmRNAの発現をin situハイブリダイゼーション法により解析した。その結果、メダカの味覚1次中枢の一つであるXLにおいて、味物質の摂取により4つのIEGsの発現が観察された。このうち2つのIEGsに関しては、XLのみではなく、その他の味覚中枢領域でも味物質摂取後に発現が観察されており、味刺激によつて応答する神経細胞群を同定するためのマーカー遺伝子として非常に有用であることが示唆された。 今後は、これらのIEGsの発現が観察された神経細胞群とWGAにより可視化・標識された神経細胞群の重なりを二重染色によって解析することにより、個々の基本味の情報伝達に関わる神経細胞を同定でき、2種以上の味情報の中枢での統合の有無を明らかにすることにもつながると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)