Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
「Spatio-temporal Similarity of Intensity Changes (StSIC)と呼ぶ時空間特徴に基づく背景モデル」および「背景モデルの階層化の枠組み」を提案することで, 様々な背景変動や前景物体の立ち止まり・立ち去りが観測される複雑環境下において正確な物体検出を可能にする手法を提案した. StSICに基づく背景モデルでは, 性質の似た画素同士をクラスタリングし, 各画素とそれが属するクラスタの相対的関係性から定義された特徴量をカーネル密度推定に基づき画素とクラスタ両方のレベルで統計的にモデル化している. 背景モデル評価用のBackground Models Challenge (BMC)データセットを用いてStSICに基づく背景モデルを評価した結果, 照明変動や動的変動・非一様な輝度値変化をはじめとした様々な背景変動に対して, 従来手法よりも頑健に対応可能であることが確認できた. また, 従来手法では対応することができなかった, 同時に照明変動と動的変動の両方の影響を受けるような状況にも頑健に対応できることが確認できた. 背景モデルの階層化では, 観測開始時の背景だけでなく静止物体に対しても個別の背景モデルをオブジェクトレイヤとして新たに定義し, それらを時系列順に階層的に保持する枠組みを提案している. このとき, 各画素で観測された特徴量がどのレイヤに属するかを調べることで, 前景物体毎に別々の背景モデルを考えることが可能なため, 静止物体と移動物体の両方を同時に区別した状態で検出することができる. バス停や交差点の映像を用いた実験結果から, 従来検出が難しかった静止物体が検出できることに加え, 静止物体とその前を通過する前景物体の区別が可能であることが確認できた. また, 静止物体が移動を再開した際, 従来手法は静止物体に遮蔽されていた領域を誤検出してしまうが, 提案手法はそのような遮蔽領域についても正しく背景と認識可能であることが確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度提案した背景モデルは, 特徴量およびそのモデル化方法を工夫することで, 従来手法では対応が難しかった霧や影の影響による非一様な輝度値変化や激しい動的変動に対しても頑健に対応することが可能である. また, 今年度提案した階層型背景モデルを導入することで, 背景変動だけでなく前景物体の立ち止まり・立ち去りにも頑健に対応できるため, より幅広い応用先に利用することが可能となった.
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