サブミリ波銀河の赤方偏移分布決定による宇宙星形成史およびダークマター分布の解明
Project/Area Number |
11J02477
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
廿日出 文洋 国立天文台, チリ観測所, 特任助教
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2013: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 銀河形成 / 宇宙星形成史 / サブミリ波 / 銀河進化 |
Research Abstract |
1. サブミリ波銀河の研究 : 宇宙における星形成活動や銀河の形成・進化過程を探るには、可視光・近赤外線での観測とともに、ダストで隠された星形成活動をトレースするミリ波・サブミリ波での観測が必須である。これまで研究代表者は、ミリ波・サブミリ波で明るい爆発的星形成銀河の観測を行ってきた。しかし望遠鏡の感度や分解能に限界があり、暗い銀河まで観測することができなかった。そこで初期運用中のアルマ望遠鏡を用い、波長1.3㎜で高感度かつ高空間分解能の観測を行った。その結果、従来よりも一桁以上感度の良いデータを取得し、これまで見つかっていなかった非常に暗い銀河を15個検出した。その個数密度は銀河形成の理論予測とよく一致していることから、これまで検出できなかったより「一般的な銀河」に近い種類の銀河を捉えていると考えられる。従来見つかっていたミリ波・サブミリ波で特別に明るい爆発的星形成銀河と、一般的な銀河をつなぐ天体が検出されたことは、銀河進化の全体像に迫る大きな一歩である。本研究は米国論文誌に掲載された(Hatsukade et al. 2013, Astrophysical Journal Letter, 769, 27)。 2. ガンマ線バースト母銀河の研究 : ガンマ線バースト(GRB)は、大質量星の終末に起因すると考えられており、その周囲には星の材料である分子ガスが大量に存在しているはずだが、これまでGRBが発生した銀河で分子ガスからの電波が観測されたことはなく、大きな謎であった。研究代表者らは、アルマ望遠鏡を用いて2つのGRB母銀河の分子ガスとダスト連続波の観測を行った。その結果、世界で初めて分子ガスからの電波放射を検出することに成功した。GRBO20819Bでは分子ガスと塵の分布に大きな違いがあることも分かった。こうした塵の多い環境は、GRBを起こした天体の周囲には若く巨大な星が大量にあり、こうした星が放つ非常に強い紫外線によって分子ガスが壊されているのではないかと考えられる。本研究は英国科学誌Natureに受理され、出版予定である(Hatsukade et al. 2014, Nature in press.)。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)
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[Journal Article] ALMA reveals a chemically evolved submillimeter galaxy at z=4.762012
Author(s)
Nagao, T., Maiolino, R., De Breuck, C., Caselli, P., Hatsukade, B., Saigo K.
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Journal Title
Astronomy & Astrophysics
Volume: 542
Pages: 34-37
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Peer Reviewed
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