Project/Area Number |
11J02531
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied biochemistry
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
徳竹 由華 東京農工大学, 連合農学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2011 – 2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | コエンザイムA / ラット / 細胞内代謝 / 肥満 / 脂質 / パントテン酸 / カルニチン / 食欲 |
Research Abstract |
本研究の最終目標は様々な条件下で飼育したラットの組織内CoAプールの動態を網羅的に解析し、ラット組織内CoAプールの動態に関するアトラスを作製することである。昨年度、継続的な高脂肪食摂取がCoAプール動態に影響を及ぼすことが示唆されたため、平成24年度は高脂肪食に加え、CoA生合成経路の出発物質であるパントテン酸(PA)、あるいはミトコンドリアで脂肪酸の取り込みに関与するカルニチン(CA)の摂取がラット組織内CoAプールの動態に及ぼす影響を解析した。具体的には、雄の8週齢Wistar系ラットを12時間明暗サイクルの下で1週間馴致後、6頭ずつ3群に分け、高脂肪食と5mg/mlのPA、CAあるいは純水を飲水投与して4週間飼育し、13組織を摘出した。摘出した組織から酸抽出法によりCoAプールを調製し、アシル-CoAサイクリング法で各組織内アセチル-CoA、マロニル-CoA、およびCoASHを測定した。 標準食摂取ラットと比較すると、高脂肪食摂取ラットは体重増加量が大きく、肥満を呈するが、PAおよびCAの飲水投与で腎周囲脂肪が減少し、脂肪蓄積の改善がみられた。しかしながら、いずれの場合でも腎周囲脂肪の各CoAプールには大きな差異は観察されなかった。また、PAあるいはCA投与の肝臓でも肉眼観察で脂肪摂取による黄変の改善が観察されたが、総脂質量には変化がなかった。肝臓のCoAプールは、PAの飲水投与により減少傾向にあったが、CAの飲水投与ではアセチル-CoA、マロニル-CoA、およびCoASHの和(総CoAプール)は約1.5倍に上昇し、これはCoASHレベルの上昇に起因していた。これまでに、肝臓のCoASHレベルは摂食および継続的な高脂肪食摂取により低下することが明らかにされているが、高脂肪食摂取ラットでもCA投与により肝臓のCoASHレベルが回復することを示す本結果は、肥満におけるCoA代謝を理解する上で重要な知見となった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)