Project/Area Number |
11J03078
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 貴広 京都大学, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 有機元素化学 / 典型元素 / ケイ素 / π拡張分子 / 芳香族化合物 |
Research Abstract |
ケイ素-ケイ素二重結合化合物であるジシレンは、オレフィンと比べて小さなHOMO-LUMOギャップを有している。その性質に着目して、近年ジシレン部位を共役系骨格に組み込む研究が盛んに行われている。既に我々は(万)-1,2-ジアルキニルジシレンの合成に成功し、アルキニル基による共役延伸効果を明らかにした。さらなる拡張π共役型ジシレンの合成を指向して、既に合成に成功しているアルキン末端にトリメチルシリルおよびトリメチルゲルミル基を有する1,2-ジアルキニルジシレンに対する脱シリルおよびゲルミル化反応を検討した。その結果、ジエチルエーテル中メチルリチウムを作用させた際に目的とする反応が進行し、片側のアルキニル基上でリチウムアセチリド種が生成していることを各種NMR測定によって確認した。リチウムアセチリド種の単離には至っていないが、これらに対しフェノール類を作用させることによってプロトン化が可能であり、対応する末端アルキン部を有するジシレンを単離することに成功した。これら反応は全てジシレン部位を保持したまま進行している。またトリメチルゲルミル基を有する系においては、両側の脱ゲルミル化・プロトン化が進行した化合物が副生成物として生成していることも確認している。これらは、ジシレン上の置換基としてはアセチリドおよび末端アセチレンはカップリング等その多様な反応性が知られていることから、これらの反応によって得られるジシレン類は、ジシレンを有する共役拡張分子合成における優れたビルディングブロックになるものと期待される。
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