組織RAS系における(プロ)レニン受容体の生理的な意義
Project/Area Number |
11J04266
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Kidney internal medicine
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
木内 謙一郎 慶應義塾大学, 医学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | (プロ)レニン受容体 / レニン-アンギオテンシン系 / V-ATPase / レニン-アンジオテンシン系 |
Research Abstract |
【目的】(プロ)レニン受容体(PRR)は1回膜貫通型の分子であり、細胞外ドメイン(ECD)、膜貫通ドメイン(TM)、細胞内ドメイン(CD)から構成される。また、ECDはトランスゴルジネットワーク(TGN)で切断を受け、N末端側分子(NTF)とC末端側分子(CTF)に分離する。近年の研究からPRRがV-ATPaseに必須であることが明らかになったが、PRRのどのドメインがV-ATPaseに必須か十分に明らかにされていない。本研究はPRR分子のどのドメインがV-ATPaseの機能と構造に必須であるのかを明らかにし、組織RASにおける生理的な機能を解明することを目的とする。 【方法】PRR欠損MEFに全長PRR(FL)、CTF、ΔCD、NTFを過剰発現し、V-ATPaseの構造と活性について、サブユニット発現と酸性オルガネラに蓄積するライソトラッカー染色(LT)を用いて検討した。また、TGNにおけるPRRのfurinによる切断がV-ATPaseの機能や構造に及ぼす影響を検討するため、レトロウイルスベクターによるfurinの過剰発現、siRNAによるfurinのノックダウン、およびPRR欠損MEFに対しfurin切断部位に変異のあるPRR(AKTA)を過剰発現し、検討を行った。 【成績】PRR欠損細胞ではV-ATPaseサブユニットの発現低下とLT染色低下を認めたのに対し、PRR欠損細胞にFL、ΔCDを過剰発現したところ、V-ATPaseのサブユニット発現の回復とLT染色を認めた。同様のV-ATPaseサブユニット発現の回復とLT染色性は、CTF,NTFの過剰発現では認められなかった。Furinの過剰発現やノックダウンはV-ATPaseの構造や機能には影響せず、AKTAはPRR欠損細胞で認められたV-ATPaseサブユニットの発現低下とLT染色低下をFLと同様にレスキューした。 【結論】PRRのECDおよびTMが、V-ATPaseの構造と機能に必要であることが示唆された。また、furinによるPRRの切断はV'ATPaseの構造と機能には不可欠ではないことも併せて示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)