ハンタウイルス感染症の新規病態モデルを用いた免疫病原性発現機構の解析
Project/Area Number |
11J05017
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
駒 貴明 北海道大学, 大学院医学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ハンタウイルス / 肺水腫 / 血管透過性 / 好中球 / SCIDマウス / マウスモデル / 腎症候性出血熱 / ハンタウイルス肺症候群 |
Research Abstract |
渡航先では感染実験や動物実験を行うにあたり、申請とトレーニングが必要であり大半の時間を費やすこととなった。本年度では論文執筆に加え、主に交付申請所の研究の目的(2)に沿って実験を遂行した。非病原性のハンタウイルスとして位置づけられているTula virus (TULV)をSCIDマウスに感染させると、HTNV感染時と同様に肺水腫を誘導するか否かを確認した。 HTNV感染マウスは感染35-42日目に死亡するが、TULV感染SCIDマウスは実験終了日の感染86日目まで顕著な体重減少を示さず、無症状であった。TULV感染群の各臓器(脳、肺、腎臓、心臓、肝臓、脾臓)におけるウイルスゲノム量はHTNV感染群と比べ10倍程度の低値を示した。HTNV感染35日目の肺は、顕著な肺水腫を認めたが、TULV感染マウスの肺では軽度であった。 血中好中球数について、TULV感染マウスにおいても解析を行ったところ、平均最高値が約20%低値を示していた。また肺でのIFN-βのmRNA量は両群とも3.5-4倍上昇しており、有意な差は認められなかった。交付申請書の通り、これまでの研究成果を学術論文として発表することが出来た。本年度の研究により、ハンタウイルス感染SCIDマウスモデルはヒトのハンタウイルス感染症の病態をよく反映している事が示唆された。また本実験からTULVは好中球誘導能が低いために肺水腫及び他の症状を示さないことが示唆された。また好中球数は基準値よりは高値を示していたため、好中球以外にも肺水腫や病態形成に関与している因子があることが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)