Project/Area Number |
11J05125
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊東 剛 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DCl)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 上皮間葉転換 / 肺腺がん / K-ras / CADM1 / モデルマウス |
Research Abstract |
本研究はCadm1遺伝子欠損マウスと肺発がんモデルマウスであるK-ras+/lox-stop-lox-G12Dマウスを交配させ、K-ras変異によって引き起こされる肺腫瘍の進展にCADM1がどのような役割を果たしているかを明らかにすることを目的として行った。以下簡単のためK-ras+/lox-stop-lox-G12DマウスをKマウス、K-ras+/lox-stop-lox-G12D/Cadm1-/-マウスをKCマウスと呼ぶ。 KマウスとKCマウスに生じた肺腫瘍を比較したところ、気管支上皮過形成はKマウス、腺腫・腺がんはKCマウスの方大きいことが分かった。気管支上皮過形成と腺腫・腺がんは共通の幹細胞である細気管支肺胞幹細胞から発生したと考えられるが、KCマウスでは気管支上皮マーカーであるSox2を発現する腺腫・腺がん、すなわち細気管支肺胞幹細胞から発生した腺腫・腺がんの面積が有意に大きかった。したがって、KCマウスではKマウスと比較して細気管支肺胞幹細胞から発生する腺腫・腺がんの割合が大きく亢進したため、結果的に細気管支上皮過形成の増殖が阻害されたのではないかと考えられた。また、Kマウスに発生した腺腫・腺がんの約40%においてCADM1の発現低下または欠如が認められた。CADM1の発現が低下・欠如した腫瘍は、CADM1を発現する腫瘍と比較して面積が大きく、組織学的悪性度が高いことが示された。したがって、KマウスにおいてCADM1は肺腺がんの進展に伴って発現が低下することが示された。 以上、本研究はCADM1が肺腺がんの発生よりもむしろ進展を抑制し、その欠如は肺腺がんの増大および悪性化を促進することを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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