Project/Area Number |
11J05193
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(実験)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
平 義隆 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | レーザーコンプトン散乱 / ガンマ線 / 超短パルス / 陽電子消滅 / 電子蓄積リング |
Research Abstract |
本研究は、電子蓄積リングを周回する高エネルギーの電子ビームに、直角方向からレーザーを衝突させることで発生可能なパルス幅サブピコ秒からピコ秒のレーザーコンプトン散乱ガンマ線源の開発を行い、その応用の開拓及びパルス幅測定技術の開発を行うことが目的である。今年度は、超短パルスガンマ線を世界で初めて陽電子消滅寿命測定に応用する研究とそのガンマ線のパルス幅上限値の評価を行った。陽電子消滅測定は、陽電子が電子と消滅するときに放出する消滅ガンマ線を測定し、物質同定や格子欠陥の種類や大きさを非破壊で測定できる強力な分析方法である。従来の分析方法では、外部で発生させた陽電子を試料に照射しており、厚さ数cmの工業製品の分析を行えないといった問題点があった。しかし、エネルギーの高いガンマ線が、物質中で陽電子を発生することを利用することで試料全体の欠陥分析や容器に密閉された試料の分析を行うことが可能である。実験では、厚さ50mmの鉛板にパルス幅5ps(FWHM)の超短パルスガンマ線を照射し、消滅ガンマ線を高速時間応答のフッ化バリウムシンチレーターで測定した。消滅ガンマ線の放出タイミング分布を算出することで、陽電子の消滅寿命が192±9psと測定された。鉛における消滅寿命の理論値は、190psであるため、超短パルスガンマ線が、陽電子消滅寿命測定に応用可能であることを示すことができた。また、陽電子消滅寿命測定システムの時間分解能が205psであることが分かり、超短パルスガンマ線のパルス幅が電子ビームのパルス幅の400psよりも確かに短くなっていることを実証することができた。これらの研究成果に関して今後学術雑誌に投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
平成24年度分辞退
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度分辞退
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)