血管内皮細胞のトランスサイトーシスを介した実質細胞標的化薬物送達システムの構築
Project/Area Number |
11J05746
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田丸 みな 北海道大学, 大学院生命科学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 脳 / 薬物送達システム / キャリア / apolipoproteinE(ApoE) / 核酸分子 / 脳室内投与 / in vitro / in vivo / 血管内皮細胞 / 標的化 / リガンド / 核酸医薬 / リポソーム / マウス / 蛍光顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究では、末梢血管から投与可能な脳実質移行性キャリアを構築することで、脳を標的とした新規薬物送達システムの構築を目指した。本目標を達成する為、まず、薬物送達キャリアを、血中から脳血管内皮細胞へ結合させる必要がある。そこで、昨年度までに、脳血管内皮細胞において機能するキャリアを作成した。本キャリアは、当研究室で開発されたpH応答性脂質YSK05を用い、脳血管内皮細胞を標的化するリガンドとして、本細胞に高発現している受容体のリガンドとなる、Apolipoprotein E (ApoE)を修飾した(ApoE/YSK-MEND)。本キャリアは、中枢神経系の主な構成細胞においても、核酸分子送達キャリアとして機能する可能性が示唆された為、本年度は、本キャリアを脳へ直接投与することで、脳実質細胞へ核酸分子を送達するシステムの構築を目指した。1. ApoE/YSK-MENDのin vitro有用性評価 まず、神経細胞モデルとして汎用されているNeuro2a細胞を用い、ApoE/YSK-MENDの有用性を評価した。その結果、MBEC4細胞同様、本キャリアはApoE依存的な細胞内取込み量の増加、及び内封した核酸分子の機能の増強を示した。2. ApoE/YSK-MENDのin vivo有用性評価 次に、プラスミドDNAを内封したApoE/YSK-MENDをマウスに脳室内投与した。その結果、ApoE修飾依存的な遺伝子発現の増強が見られた。また、脳組織の免疫染色によって、遺伝子を発現した細胞は、脳室下帯に存在する、神経幹細胞や神経前駆細胞である可能性が示唆された。これらの細胞は、成体脳においても神経細胞に分化する機能を有している為、神経変性疾患の治療標的として注目されている。従って、本研究は、これらの細胞を標的とした遺伝子治療や核酸医薬を用いた治療を可能とする技術開発に大きく貢献すると期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)