ハダカデバネズミを用いた社会内位置特異的行動を制御する脳神経基盤の解析
Project/Area Number |
11J06042
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
三浦 恭子 慶應義塾大学, 医学部, 特別研究員(SPD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2011: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | ハダカデバネズミ / naked mole rat / heterocephalus glaber / 真社会性 / 癌化耐性 / 長寿 / heterocephalus glabe |
Research Abstract |
ハダカデバネズミの階級社会を制御する脳神経基盤の解明のために必須となる分子生物学・細胞生物学・組織学的研究の推進のための基盤構築をほぼ完了させることができた。研究を開始した当初は遺伝子配列情報が存在しない状態であったが、次世代シーケンサーを用いた解析を進めることにより、遺伝子配列情報の取得・mRNA-seqによる発現比較、さらに、mRNA-seqを応用したマウス・ヒト・ラットとの種間の遺伝子発現比較パイプラインを整備し、網羅的遺伝子解析を行うことが出来る状態に達した。予想外に大きな問題として繁殖停止という事態に見舞われたものの、2011年末に初めて繁殖に成功し、現在個体数は約90匹にまで増加している。 個体数の制限の問題から脳神経系の組織解析を行うことが出来なかったため、生体MRIの系の立ち上げを優先的に進めた。生きたまま階級変化時の脳の構造・神経走行変化の解析を行うべく、前段階となるMRIアトラスの構築を精力的に行った。データの質の向上・新生仔のデータ追加を実験動物中央研究所との共同研究でさらに進め、本年度初頭に公開予定である(論文投稿準備中)。今後、このアトラスを基盤として、女王・王・兵隊・ワーカーからなる階級間での脳比較を進めていく。現在、ハダカデバネズミの生体MRIの詳細な条件検討を進めており、完了次第、階級間の脳の構造・神経走行の比較を行う。また、最近は順調に個体数が増加してきているため、今後、必要な個体数が揃った時点で、本格的な神経系の組織学的解析を開始する。 その他、ハダカデバネズミiPS細胞のさらなる解析を進め、個体のがん化耐性・老化耐性にも関与する可能性が考えられる遺伝子発現調節機構を見出し、現在解析の最終段階に達している。また、上記の種間比較パイプラインを用いて、ハダカデバネズミのがん化耐性・老化耐性を規定する候補遺伝子群の同定を行い、数個の候補を同定し、解析を開始した。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)