Project/Area Number |
11J06070
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 友香 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 系外惑星 / 天文学 / 地球 / アストロバイオロジー / 生命 / 国際研究者交流 / アメリカ |
Research Abstract |
将来の系外惑星直接撮像によって地球型系外惑星の表層環境の詳細を調べる方法を検討している。これまでは特に、自転や公転による惑星光の時間変化を用いた惑星表層マッピングと組成同定の枠組みを整備し、地球の観測データとシミュレーションデータに適用することでその現実的な可能性を探ってきた。前年度までは、その枠組みの適用範囲は軌道傾斜角が0度の場合に限定されていた。軌道が傾いている場合、散乱の非等方性の影響でマッピングの結果が大きくバイアスされてしまうからである。今年度は、解析に使うフェーズを限定することでそのバイアスを抑制できることを確かめ、さまざまな軌道要素を持つ惑星について、自転軸の向きの推定と表層マッピングの可能性を系統的に調べた。また、潮汐ロックされている場合や木星のような縞状構造がある場合、あるいは過去の地球の大陸配置を持つ場合など、現在の地球と異なる様々な惑星モデルについても調べた。 さらに、EPOXIによって宇宙空間から観測された地球の近赤外分光データを用いて、点源としての地球のスペクトルに見られる大気分子の吸収線の時間変化を調べ、連続成分とは異なるふるまいをすることを示した。このふるまいは雲が不透明として簡単化したモデルで再現できることが確かめられ、逆に分子吸収線の時間変化から雲被覆の非一様性の情報が得られることが分かった。また、酸素や二酸化炭素と水蒸気の吸収線変動パターンが異なることに注目し、水蒸気分布の非一様性の検証可能性、またそれが与えうる水循環についての示唆について議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
惑星光の時間変化の地表面マッピングを一般の軌道要素の場合や大陸分布が異なる場合に拡張でき、第二の地球の表面の復元可能性を系統的に調べることができた。また、雲分布や水蒸気分布、ひいては水の循環について分子の吸収線によって調べる方法を、実際の地球のデータを用いて検証した。これらにより、系外地球型惑星の海や大陸、雲、そして水蒸気など、生命環境にとって極めて重要な情報を将来観測で得られる可能性が広がった。
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