Project/Area Number |
11J06433
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sensitivity informatics/Soft computing
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
齋藤 大 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 計算論的神経科学 / 意思決定 / ベイズ推論 / 神経回路モデル |
Research Abstract |
今年度は、昨年度の研究によって提案された、状態の確信度をシナプス可塑性によって表現・学習する神経回路モデルについて、より詳細な研究を行った。提案モデルは、ランダムドット刺激の方向弁別課題において、サルの外側頭頂間野ニューロン活動を再現することが示されたが、サルの意思決定行動との関係が十分に議論されていなかった。そこで、提案モデルを拡張した、方向の確信度に基づきWinner-Take-All (WTA)戦略で意思決定を行う神経回路モデルを数値的に調査した。その結果、拡張モデルはサルと同様の意思決定傾向を持つことが定量的に示された。これら、ミクロな神経素子レベルの挙動とマクロな意思決定行動レベルにおける、のモデルと実験事実の一致によって、環境状態の確信度がシナプス結合強度によって表現され、また、その結合強度の変化によって学習されていることが強く示唆される。 また、初年度に提案されたベイズ意思決定モデルと上記の神経回路モデルの比較を行うことで、ベイズ推論と脳内での情報処理の関係性を研究した。ベイズ意思決定モデルは、神経回路モデルと同様にWTA戦略に基づいた意思決定を行い、サルの行動を再現できることが示されている。これら二つのモデルは離散と連続という異なった情報を取り扱い、また、対象とした課題も異なっているが、情報に対する確信度を確率分布の形として保持・活用するという点で共通している。神経回路モデルの解析によって、この分布は多数のシナプス結合荷重に保持されていることが判明している。すなわち、ベイズ推論において重要な(事後)確率分布は、シナプスの結合荷重によって表現・学習されていることが示唆される。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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