Project/Area Number |
11J07081
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
長澤 文嘉 北海道大学, 大学院総合化学院, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2011 – 2013
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 表面増強ラマン散乱 / プラズモン共鳴 / 固液界面 / 電子状態 / 単分子 / 共鳴励起 / 金属ナノ構造体 / 振動分光 / 表面増強ラマン分光 / 局在表面プラズモン共鳴 |
Research Abstract |
金属ナノ構造体の異方性の制御とその構造体の形成するプラズモン場を利用した増強ラマン散乱測定を行った。散乱光を詳細に検討することによって分子内の異方的な光応答性の存在の定量的な評価を達成した。分子と金属間での相互作用が示唆され、より詳細に評価するために、分子のラマン散乱応答性の計算だけではなく、実験的にも導出した。構造が方位に対して均一である検出分子単結晶の作成と偏光ラマンスペクトル測定を行い、ラマンテンソルを決定することに成功した。これらから、増強電場中にて生じた異方的な増強の化学的な要因を決定づけた。溶液内における単一分子接合の電気伝導度特性の解明、および金属ナノ構造体を用いたプラズモニック構造体の構築と、それによる増強ラマンシグナルの取得を目的として研究をおこなった。単一分子のラマン計測から、異方的な光散乱は、金属と分子間に生じる電荷移動に起因することが明らかとなった。生じる光励起状態は、物質の共鳴エネルギーよりも低いエネルギーでの励起を可能とする。平成25年度はこれら相互作用をさらに高め、物質と光の間に生じる強い結合状態を構築することを目指した。 光励起には金属ナノ構造体の形状を微細に制御して、プラズモン共鳴と物質間の相互作用をさらに高め、強い結合を生じる系の構築を目指した。金属ナノ構造体の形状をナノメートルオーダーにて制御することによって共鳴波長を変調可能な系を構築した。作成した基板に色素分子の水溶液を滴下乾燥することによって、分子に生じる励起子と金属ナノ構造体に生じるプラズモン共鳴間の相互作用を誘起する系とした。物質の励起子のエネルギーとプラズモン共鳴が近接する際にエネルギーの混成が生じ、安定化もしくは不安定化する励起エネルギーが形成することを見出した。この手法を利用することによって局在化した光を有効に利用し、物質固有の励起状態を自在に変調可能な系の構築に成功した。
|
Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
|
Report
(3 results)
Research Products
(14 results)