Project/Area Number |
11J07131
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(実験)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮崎 彬 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DCl)
|
Project Period (FY) |
2011 – 2013
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 量子電磁気学 / ポジトロニウム / サブテラヘルツ光学 |
Research Abstract |
本研究の目的は, ミリ波技術開発を通してポジトロニウム超微細構造を世界で初めて直接測定することである. 前年度までに一点(202.9GHz)における超微細構造間遷移の観測と, 遷移曲線を描くために必要な光学技術の開発を完了した. 本年度は実際に測定を行い, その結果を学位論文・学術論文にまとめ提出した. この測定を行う上で最大の障害となったのは, 前年度に発見された, 遷移によく似た新しい原子物理の現象である. この現象が存在すると, 正しい遷移曲線を描くことができなかった. 私は今年度の初めまでに, 200GHzの電磁波とガス分子, 及びポジトロニウムの相互作用によるものだと予想・実証した. 私は使用するガスとしてネオペンタン(2,2-ジメチルプロパン)に白羽の矢をたてた. 実際にネオペンタンを使用した実験では「偽の遷移」, すなわちポジトロニウム量の上昇という現象は全く見られなかった. これにより正しい遷移曲線を描くことができるようになった. ミリ波光源として開発したジャイロトロンに関しても新しい知見を得た. ジャイロトロンは強い磁場中でサイクロトロン運動する電子と, 導波管状の共振器との相互作用によって大強度のミリ波を発振する. ここで重要となるのは電子ビームと共振器のアライメントである. アライメントがずれるとジャイロトロンの出力は1/5程度に悪化してしまう. ジャイロトロンは全長1.7m, 直径100mmのデバイスであるが, このアライメントは絶対精度0.2㎜程度を要求される. この事実を理論・実験の双方から検証し, ジャイロトロンの安定的出力100W以上を達成した. ジャイロトロンの発振周波数は内部共振器を取り替えることで変更しているが, このように得られた安定出力によって全ての共振器に於いて高いパワーを実現した. 以上により遷移曲線を描くための実験が可能となった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り, ポジトロニウム超微細構造を世界ではじめて直接測定することは成功した. ただし, ポジトロニウム超微細構造における過去の間接測定と理諭計算の乖離の検証のためには, 当初の計画では技術的に困難であることが判明した. 本研究ではその検証ための新しい将来計画を最終的に提示した. 本研究課題は平成25年度が最終年度である。
|
Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
|
Report
(3 results)
Research Products
(16 results)