行動ダイナミクスを通したオペラント条件づけの連合学習的理解
Project/Area Number |
11J07309
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
丹野 貴行 関西学院大学, 文学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 学習心理学 / 行動ダイナミクス / 変動環境法 / 強化スケジュール / ラット / レバー押し / 並立スケジュール / 反応間時間 / Copyist model / 学習 / ドーパミン / セロトニン |
Research Abstract |
行動分析学では、十分な学習を経た後の定常状態となった行動の分析に主眼がおかれてきた。本研究では学習原理のさらなる解明を目指し、そうした定常状態へと至るまでの行動の変容過程、すなわち行動ダイナミクスに注目した。具体的な柱は、(1)行動ダイナミクスの研究方法論の確立、(2)行動ダイナミクスに関するモデルの提唱、(3)行動ダイナミクスに関連する神経機構の研究、の3点であった。平成23年度の研究ではこのうちの(1)と(3)、平成24年度の研究ではこのうちの(1)と(2)に取り掛かり、それぞれ一定の成果が得られた。最終年度である平成25年度の研究では昨年度の研究をさらに発展させることを目指した。 まず(1)に関し、左右2つの選択肢から得られる強化割合を12回の強化子呈示ごとに様々に変化させる変動環境法の手続きにおいて、ラットが一定の反応間時間(例えば前回の反応から2秒以上経過した後の反応)を示した場合にのみ強化子を与えるという操作を行った。これは専門的には強化スケジュールの操作と言われるが、この操作は従事時間割合に影響を与えず、一方でその時間内での反応の速度を遅くさせることが示された。これより、強化割合が従事時間割合を制御し、同時に強化はその直前に行われていた反応を繰り返させるという、2つの独立した強化機能の存在が示された。 次に(2)に関し、上記結果の説明するモデルの構築を試みた。ここでは上述の強化スケジュールの操作が明らかにした現象に着目し、強化はその直前に行われていた反応を繰り返させるという学習過程のみによる学習モデルを構築し、これにより行動ダイナミクスに関するデータの大部分を説明することができた。このモデルは、行動一強化間の接近性が学習において極めて重要であることを示すものである。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)