フッ素含有リン酸塩担体によるVEGF吸着・徐放調節技術に基づく骨造成方法の確立
Project/Area Number |
11J07461
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
補綴系歯学
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
塩飽 由香利 東北大学, 大学院・歯学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2011 – 2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | リン酸オクタカルシウム / ハイドロキシアパタイト / フッ素 / 乳酸グリコール酸共重合体 / 蛋白吸着能 / 血管内皮細胞増殖因子 |
Research Abstract |
私達は近年、フッ化物イオンによるリン酸オクタカルシウム(OCP)の細胞反応性の向上を目的として、2種類のF含有リン酸カルシウム(F-CaP)の開発に取り組んできた。昨年度は、RCaPの合成方法の違いが骨芽細胞増殖・分化に与える影響について比較検討した。マウス骨髄由来間質細胞株ST2培養により、各F-CaPコーティング上における細胞増殖とアルカリフォスファターゼ(ALP)活性を評価した。その結果、共沈法にて作製したF-CaP(CF-CaP)は加水分解法にて作製したF-CaP(HA-CaP)に比べ早期に増殖し、ALP活性の上昇が認められた。 今年度は、CF-CaPのin vivoにおける骨形成能を明らかにするため、まず、CaPとPLGA(乳酸グリコール酸共重合体)の複合化を行った。ラットの頭蓋冠に臨界骨欠損を作製し、PLGAディスクとCaPIPLGAディスクを埋入した。埋入12週後に試料を回収し、ヘマトキシレン・エオジン染色を行ったところ、骨欠損部辺縁部に新生骨の形成が認められたが、線維性結合組織も観察された。また、PLGA単体とCaP/PLGAの新生骨形成量には有意な差はなかった。 そこで、CaP/PLGAディスクの骨再生能の向上を目的として、破骨細胞骨芽細胞間のカップリング因子の探索を行った。CaPディスクまたは象牙質上で初代破骨細胞培養を行い、カップリング因子の発現を調査したところ、CaP上においてEfnB2, SPHK1, SPHK2の上昇が認められた。今後はこれらの因子を応用し、CaPIPLGAディスクの骨再生向上に取り組む予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、PLGA及びCaP/PLGAディスクの開発に成功し、ラット頭蓋冠骨欠損モデルを用いて各ディスクの骨再生能を評価することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度はCaP/PLGAディスクの作製と骨形成能の評価に取り組んだが、更なる骨再生能の向上が求められる。今後は、CaP穎粒径の増加、CaP/PLGA比率の改善、成長因子やカップリング因子の担持などを検討する予定である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)