改変型リボソームを用いたペプチド核酸の翻訳合成法の開発
Project/Area Number |
11J07727
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 健一郎 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | c-Met-HGFシグナル伝達系 / 特殊環状ペプチド / セレクション / ペプチドアゴニスト / RaPIDシステム / 試験管内スクリーニング / アゴニストペプチド / 特殊ペプチド / 遺伝暗号リプログラミング / Flexizyme |
Research Abstract |
本年度は、前年度に進展が得られたc-Met-HGFシグナル伝達系を標的とする環状ペプチドの開発として、(1)再生医薬ペプチドの開発、(2)抗癌剤ペプチドの開発の2点を目標とし、研究を進めた。 (1)は、スクリーニングで得たc-Met結合ペプチドをアゴニスト(活性化剤)として高機能化するという挑戦的な研究であった。本年度(3年目)ではアゴニストペプチドの最適化の安定性向上を行うことで、ペプチドの活性を大きく向上させることに成功した。さらに、共同研究により、開発した活性化ペプチドのc-Met活性化機序および、再生医薬としての応用研究を進めた。c-Metを活性化するペプチドとしては世界初の報告であり、大きなインパクトを持つ研究を達成したと考えられる。また、この研究は複数の学会で発表を行い、新規技術として特許を申請し、論文として現在投稿中である。 (2)は、前年度までの方針では進展が見られなかったため、c-Metのリガンドである増殖因子HGFを阻害するペプチドを開発するという方針へ転向することで達成を図った。HGFはc-Metに対して強力なタンパク質間相互作用をもって結合するため、低分子量のペプチドで結合阻害を行うのは難しいと考えられた。しかし、HGFに対して特殊環状ペプチドのセレクションを行い、得られたHGF結合ペプチドの阻害活性を詳細に調べたところ、c-Met-HGF相互作用に対する非常に強力な阻害能を有することが明らかとなった。これまでにHGFを阻害するペプチドは報告されておらず、本研究で得られたペプチドはHGFを標的とした抗癌剤のシーズとして有望である。 以上の研究結果が本年度の主な進捗である。特定のシグナル伝達系を標的とし、一つの技術を基盤として活性化剤と阻害剤という真逆の活性を有する化合物を開発した例はこれまでになく、高い新規性および有用性を有すると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は研究の最終年度であるが、総合的に判断を行う。本研究は当初の計画と方針は少し変わったものの、多くの学会発表および論文発表、特許申請を行った。また世界的に見ても例がない研究結果を得ることができた。この結果は創薬分野での実用性、ケミカルバイオロジー分野での学術的な新規性の両面で優れたものと考えられ、研究は当初の計画以上に進展したと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)