M理論に由来する4次元・2次元場の理論の双対性-その検証と応用
Project/Area Number |
11J07749
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(理論)
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
柴 正太郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2013: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | M理論 / 双対性 / 熱力学 / lare N極限 / 超弦理論 / M-brane / ゲージ理論 / 共形場理論 |
Research Abstract |
第3年度目の研究目標は、第2年度目までの研究結果(4次元・2次元場の理論の双対性の検証)を踏まえて、M理論の物理(特にMブレーンの物理)に関して、新しい側面を解明していくことであった。結果として、以下に挙げる2つのアプローチにおいて一定の進展があった。 1. Mブレーンの熱力学 M理論において中心的な役割を果たすのは、Mブレーン(M2ブレーンとM5ブレーン)と呼ばれる物体である。これらMブレーンのダイナミクスを理解するには、熱力学を研究すればよい。しかしながら、Mブレーン上で定義される場の理論から熱力学を議論する方法は、今まで知られていなかった。一方で、超弦理論に現れるDブレーンの熱力学を議論する新しい方法が提唱された。私はこの方法に注目し、共同研究者とともにMブレーンの熱力学の議論への応用を試みた。その結果、Mブレーンがたくさん集まってブラックブレーンと呼ばれる重力理論の解となるときには、我々が場の理論から議論した熱力学の結果と完全に一致することが分かった。従って、我々はMブレーンの熱力学を正しく議論できる新しい方法を手に入れたと考えている。 2. M理論において定義可能なlarge N極限(ブレーンの枚数が多い極限) 超弦理論においては、ゲージ・重力対応において't Hooft極限と呼ばれる特殊なlarge N極限が定義され、そのダイナミクスを解明するに当たって、非常に大きな役割を果たしている。ところが、M理論においては't Hooft極限を定義することはできない。そこで私は共同研究者とともに、M理論においても定義できるlarge N極限を提唱して、その極限を取ることで超弦理論とM理論のダイナミクスの関係が明確になることを示した。従って、我々は今後M理論のダイナミクスを解明していく上で、この新しいlarge N極限が非常に大きな役割を果たしてくれるものと期待している。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(20 results)